人間の証明 角川文庫

森村誠一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041025994
ISBN 10 : 4041025990
フォーマット
出版社
発行年月
2015年02月
日本
追加情報
:
512p;15

内容詳細

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」。西条八十の詩集を持った黒人が、ナイフで胸を刺されて殺害された。被害者は「日本のキスミーに行く」と言い残して数日前に来日したという。日米合同捜査が展開され、棟居刑事は奥深い事件の謎を追って被害者の過去を遡るが、やがて事件は自らの過去の因縁をも手繰り寄せてくる―。人間の“業”を圧倒的なスケールで描ききった、巨匠の代表作にして不朽の名作。

【著者紹介】
森村誠一 : 1933年熊谷市生まれ。青山学院大学卒。10年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞・日本ミステリー文学大賞・吉川英治文学賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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戦後の混乱の中で、地獄のような人生を生き...

投稿日:2021/04/25 (日)

戦後の混乱の中で、地獄のような人生を生き抜いた女性とその息子の悲しい再会と別れ。 遠く遥か昔の話のようだが、昭和の初期には実際に身近にありえた敗戦国として戦勝国からの蹂躙を受けていた日本の人々、生きる為に身体を売る女、進駐軍の兵隊達に追い回される女を助けることもしない男達。生きる気力を失いかけてた時代の日本が生んだ悲劇として、黒人の父と日本人の母を持つアメリカ人が日本を訪れるが、死体として発見されるところから、日本の暗い時代が掘り起こされてゆく。 映画化された時には、出演したジョー山中が歌った主題歌が毎日のようにコーマシャルで流れていた。その歌詞は作品の中で出てくる西条八十の詩の英訳だった。

Kooさん さん | 東京都 | 不明

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ウイキペディアによれば、2021年現在、単行...

投稿日:2021/04/16 (金)

ウイキペディアによれば、2021年現在、単行本・各社文庫本計で770万部のベストセラーとなっているらしい。人間ドラマと社会派推理小説の合体で読みごたえがあり、西條八十の詩集も悲しい物語を一層引き立てている。良くまとまっています。おススメです。

kotobuki さん | 広島県 | 不明

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人間の弱い部分としかし自分の子供に対する...

投稿日:2021/04/10 (土)

人間の弱い部分としかし自分の子供に対する深い思い、その狭間で揺れ動くどうしようもない感情。認めたくはない、されど自分に嘘は付きたくはない。人間の葛藤が織りなすドラマをこの作品は見事に描いている。後世に残る作品。

たまちゃん さん | 奈良県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 茜 さん

    「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」という西条八十の詩が印象的な映画にもなった小説。母と子の絆の強さが悲哀に変わってしまった悲しい事件の真相でした。母は子を想い、子は母を想うはずだったのに。。。ジョニーは幸せだったのか?複雑な心境です。

  • アナーキー靴下 さん

    推理小説は好まず、読むことはないと思っていた著者だったが、お気に入りの方の感想に惹かれ読んでみると、涙を振り絞られる圧巻の人間ドラマだった。登場人物たちが抱える背景は、一つ一つ取ってみれば陳腐とさえ思えるストーリーである。しかしだからこそ陳腐さに逃げ込んでしまう人間の弱さ、悲しさを目の当たりにするようで、誰一人悪人と切り捨てられず、彼らの業が折り重なり生まれる重厚なドラマを見守るしかできない。死者の足跡を追うことは変えられない過去のトレースであり、死者は生き残った人間の中で物語として生き続けるのか。傑作。

  • みっぴー さん

    凄い本を読んだときって、どう言葉にしていいのか本当に困ります。捜査小説では松本清張の砂の器を超えるものは存在しないだろうと思っていましたが、この『人間の証明』はそれと同等か、もしくは上をいくかもしれません。エレベーター内で死んだ謎の黒人からストーリーが始まり、複数の目線からストーリーが進行、散りばめられた伏線が芸術的に繋がり、驚愕の真相へ辿り着きます。社会問題へのメッセージも込められており、読んだあとは何かを叫びたくなる衝動を覚えました。素晴らしい作品でした。

  • びす男 さん

    森村誠一は、中学の頃によく読んだ作家だった。ドラマ主題歌だった「a place in the sun」が、この物語には本当によく似合っている■会話の説明口調が多かったり、ときどき登場人物が都合良く居合わせたりするのが気になるが、やはり一級品のミステリーだ。社会で失われていこうとしている親子の絆が、事件の解明とともに読者の前に姿を現す■「人間の証明」という王道を行くタイトル、それに負けない主題……。読むにつれて、謎解きの楽しさと時代の流れに対する感慨が同時に押し寄せてくるのである。

  • どんふぁん さん

    2020年4月23日読了。2004年にドラマ化して再注目を浴びた時読みましたが、読書記録がどこかにいってしまったので、再読です。しかし、こんな内容だったかな?と思い出しながらの再読でした。15年も経てば覚えていないものだな。人間の最後は心に語り掛けること。ということでしょうか。拙い読解力で申し訳ありません。私はどんな悪人でも心の奥底は人間の心が宿っていると思ってましたが、最近の人間は宿ってない人もいるような気がします。

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森村誠一

1933年熊谷市生まれ。青山学院大学卒。10年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞・日本ミステリー文学大賞・吉川英治文学賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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