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夢の樹が接げたなら

森岡浩之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150306908
ISBN 10 : 4150306907
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2002
Japan

Content Description

独自の言語を設計する言語デザイナーの主人公は、奇妙な偶然から、これまでのものとはまったく構造の異なる言語に遭遇する。言語理解と人間の認識能力、そしてその未来を描いて第17回ハヤカワ・SFコンテストに入選した表題作をはじめとして、緻密な世界観に裏づけられた、名品8篇を収録。大反響をまきおこした、スペースオペラ「星界シリーズ」で、日本SFの新時代を切りひらく、森岡浩之のエッセンスを、ここに凝集。

【著者紹介】
森岡浩之 : 1962年兵庫県生まれ。京都府立大学文学部卒。サラリーマン生活を経て1991年「夢の樹が接げたなら」で第17回ハヤカワ・SFコンテストに入選、同作品が「SFマガジン」誌に掲載され、作家デビューを飾る。入選後は、同誌を中心にシリアスなSF短篇の発表を続け、1996年『星界の紋章』全3巻を、早川書房より刊行。特異な銀河帝国を舞台にしたこの作品は、エンターテインメントの楽しさと、豊かなSF性をあわせ持つ、新しいかたちのスペースオペラとして高く評価され、第28回星雲賞を受賞、テレビ・アニメ化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • miri

    著者略歴に、この作品が第17回ハヤカワ・SFコンテストに入選、デビュー作であるとの記載がある。アイディアを温めておいたのか、八編の短編のどれも見事に味付けが違っている。表題作の「夢の樹を接げたなら」は、人工言語と脳の話。人工言語を脳に移植して、コミュニケーションを取れるようになった時代、既存の言語と全く異なる言語を人間の脳に移植するとどうなるのか。人間が言語を使って思考しているということを考えさせられた。「ズーク」も、閉鎖された空間での言語発達の面白さと共に、多数派が少数派を貶める無遠慮さが現れていた。

  • F

    社内言語、家族内言語……個人間の言語さえある社会で、言語デザイナ−の主人公が出会った異質な言語と、その特異性を描く表題作「夢の樹が接げたなら 」。架空世界と現実の境界が曖昧になった世界の悲劇「普通の子供」。テクノロジーによって、人以外のものから「食用」として創り上げられた一人の少女と、彼女と、それを作った男の事を取材するキャスタ−の周辺とその顛末を描いた「スパイス」など、全八編からなる珠玉のSF短編。/星界シリーズの作者による、言語と人間の認識というテーマにフォーカスした短編集。「スパイス」が衝撃的。

  • 眠る山猫屋

    ふーむ。ちょっと感想が難しい。望むもの期待するものの、ちょっと先にあるというか。期待していたより、ちょっとだけハードだし、ちょっとだけサディスティックだし、ちょっとだけ切ない。いや、やっぱり好きなんだな。特に『普通の子供』と『ズーク』のラストシーンは、胸にズンときた。

  • ミツ

    表題作含め8短編を収録。これはよいSFですよ…。言語と認識、人類進化、機械とヒト、知性、生物工学とナノテクノロジー、ハードボイルドで超能力で異星人で宇宙がヤバい!90年代に書かれたもので人物や社会の描写が古臭いものの、AIスピーカーに仮想通貨、自動運転車に個人がニュースを発信したりとびっくりするくらい現代的なものが出てきたりする。舞台設定も仮想の現代日本社会の他遠未来や宇宙船、果ては室町時代まであり、バラエティに富んでいる。軒並み後味は悪いが、奇想と思弁、エモとエンターテイメントが同居する珠玉の短編集。

  • アラム

    13年ぶりに再読。当時感じたおもしろさは、今読んでも変わらなかった。表題作「夢の樹が接げたなら」がお気に入りではある。収録作全体に通底しているのは、サイバーパンクな、漂白されたディストピアという感覚であり、個人的に好きな藤井太洋の作品が技術がもたらす近未来の明るい側面を感じるのに対し、こちらは暗い側面を見ているような気がする。惜しむらくは、というか非常に筆が遅い方なので、出版から20年以上たった今どのような短編集を書くのか期待しているものの、その機会は訪れるだろうか。星界も完結するのか?(笑)

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