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家族法学と家庭裁判所

梶村太市

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784817835222
ISBN 10 : 4817835222
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2008
Japan

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誠実な本である。第一に感動したのは、自説...

投稿日:2010/02/17 (水)

誠実な本である。第一に感動したのは、自説の変化の軌跡を根拠を持って語っていること。第二に、面接交渉の編では、面接交渉の権利が親や子どもにあることを財産のように当然には認めたくはないが、解決の手段としては申し立ての必要上許容し、一方で権利ゆえに決まったことを権力が強制できるものではないと主張していることである。おそらく論理にがちがちの論者には受け入れられないであろうことを堂々とかつ丁寧に説明している点である。面接交渉のあり様を考えれば、実務的には極めて真っ当であるが、論理の中にいる司法行政畑の方や象牙の塔の方には一蹴されかねない論である。しかし、それこそがこの本の真髄である。昨今のなんでも権利と義務で物事を割り切り、権利を害されたら強制するという考えをなだめつつ、「その対象物」の性質を考えないとだめですよと語りかけてくれる。筆者の日常場面の現実から考えるボトムアップ的視点、かつ、その法的接合を考え続ける姿に尊敬と共感を覚える。家裁実務は今や面接交渉を実行させるために教育まで行っているが、それが通じる人とそうでない人の見極めはあってよい。更に法改正を進めて、面接交渉の権利性を法制化しようと考えている方もいようが、梶村説の変遷の中に本質を見出し、ふと立ち止まって持論を更に練ってくださることを願ってやまない。

和尚 さん | 宮崎県 | 不明

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