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好きになった人 ちくま文庫

梯久美子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480435231
ISBN 10 : 4480435239
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan

Content Description

栗林中将や島尾ミホの評伝で、大宅賞や芸術選奨を受賞したノンフィクション作家が、半生や、取材で各地を訪れ出会った人々について描く。
解説・中島京子

【著者紹介】
梯久美子 : 1961年熊本県生まれ。北海道大学文学部卒業後、東京の企業に就職。2年後に編集プロダクションを起業。2001年よりフリーライターになり、雑誌『AERA』等に執筆。『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』(2005年)で、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『狂うひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ』(2016年)で読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 佐々陽太朗(K.Tsubota)

    梯さんの好きになった人は栗林忠道、島尾ミホ、石垣りん、森崎和江、管野スガ、東君平、森瑶子、吉本隆明、児玉清、そして老いた父。本書はもともとエッセイ集『猫を抱いた父』が文庫化されたものである。「猫を抱いた父」というエッセイはたまたま老いた父とトルコ旅行に出かけることになり、これまでほとんどコミュニケーションをとってこなかった父の意外な姿を見ることで自分の中にある父のイメージがだんだん変わっていく様が書かれている。だんだん父親を一人の男として尊敬していく様子がうかがえる秀作。私は梯さんが好きになったかも。

  • やま

    @ ノンフィクション作家の梯(かけはし)久美子によるエッセイ集です。48個のエッセイが掲載されています。取材で多くの人達に会い、その思いを書いたエッセイを「月刊ベターホーム」などに掲載したものを本にまとめたものです。戦時中の体験を取材した原爆が投下された広島、多くの市民が死んでいった沖縄の話し、武人として誇れる栗林中将の話には涙がとめどなく出て、読みながら鼻をかみながら音読しました。→

  • pirokichi

    エッセイ集『猫を抱いた父』の文庫版。「たくさんの人たちと出会う中で自分が作られていったことがわかります。タイトルを『好きになった人』としたのは、自分について語ることはすなわち、自分が好きな人について語ることだと気づいたからです」栗林閣下、島尾ミホさん、取材時のタクシーの運転手さん、森崎和江さん、東君平さん(←素敵)、森瑶子さん、児玉清さん、梯さんのご両親…たくさんの「好きな人」が独自の視点でしずかに熱く描かれている。今年もあとわずか。減ってはいるが新しい出会いもあったなと今年を、そしてこれ迄を振り返った。

  • アヴォカド

    まずタイトルがしみじみ良い。かかりきりになっている間はそれぞれのインタビュイーに恋をしている、と言ってもいいのではないだろうか。作品からこぼれたあれもこれも、こぼしておくにはもったいなさ過ぎて、こうしてエッセイとしてまた別の光で磨かれて本当によかった。既に鬼籍に入られた方も、その方について語ってくれる方も、どの方の魅力も滲んでくる。東君平さん、児玉清さん、東海林のり子さん…。そうそう(解説で中島京子さんがおっしゃる通り)、これを読んだ今日から我々も、栗林中将のことは「閣下」とお呼びしなくては。

  • あきあかね

     「なんであのとき、その足はどうしたの、とひとこと訊いてあげなかったのか。それが心残りで···。あのあと彼女は、怪我の手当てもされず、ひとりぼっちで死んでいったのでしょう。どんなに怖くて、さびしかったか···」 梯久美子さんはノンフィクション作家として、これまで様々な人々の生涯、経験を文章に著してきた。中でも、「戦争」は大きなテーマの一つだろう。硫黄島の総指揮官だった栗林中将の評伝である『散るぞ悲しき』といった著名な人物を取り上げる一方で、冒頭に挙げた沖縄戦での「ずゐせん学徒隊」の生徒の経験のように、⇒

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