日本農業への問いかけ 「農業空間」の可能性 シリーズ・いま日本の「農」を問う

桑子敏雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784623072187
ISBN 10 : 4623072185
フォーマット
出版社
発行年月
2014年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20

内容詳細

日本の農業がもつ可能性とはいかなるものか。本書は、自らも新たな試みに挑戦している執筆陣が、数々の実践をふまえ、さらに数値データも駆使しつつ日本農業の実相をあぶりだし、未来を展望する。

目次 : 第1章 農業空間の未来学(農業空間の「履歴」/ 農業空間の文化 ほか)/ 第2章 日本農業の実相と幻想(「日本農業は弱い」か/ 日本が世界五位の農業大国である理由 ほか)/ 第3章 半農半Xという生き方(半農半Xで「けもの道」時代をゆく/ 半農半Xに至る道 ほか)/ 第4章 農産物直売所からみた農業と地域社会(地産地消と直売所の生成/ 日本型農産物直売所の草創期 ほか)

【著者紹介】
桑子敏雄 : 1951年、群馬県生まれ。東京工業大学大学院社会理工学研究科教授。東京大学文学部哲学科卒。同大学院博士課程修了。国土政策にかかわるさまざまな対立・紛争の場に身を置き多様な公共事業をめぐる紛争解決の当時者として、自身の思想を実践する

浅川芳裕 : 1974年、山口県生まれ。ジャーナリスト。『農業ビジネス』編集長、山口大学農学部非常勤講師。エジプト国立カイロ大学中退。ソニー中東本社(ドバイ)、ソニーモロッコ(カサブランカ)勤務後、農業技術通信社入社。『農業経営者』副編集長・専務取締役を経て、現在、顧問。若者向け農業誌『Agrizm』発行人、ジャガイモ専門誌『ポテカル』編集長、『農業ビジネス』編集長を兼務

塩見直紀 : 1965年、京都府綾部市生まれ。半農半X研究所代表。大学卒業後、カタログ通販会社フェリシモを経て、2000年、半農半X研究所を設立。「半農半X(=天職)」コンセプトを提唱。「里山ねっと・あやべ」のメンバーとして独自性ある「まちづくり」にも取り組んできた

櫻井清一 : 1967年、群馬県生まれ。千葉大学大学院園芸学研究科教授。東京大学文学部社会学科卒業。農水省の現・近畿中国四国農業研究センターを経て、現職。博士(学術)。農業経営学会学術賞、農業市場学会学術賞、農村生活学会学術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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1巻で、筆者陣を幅広くとるなら、いっその...

投稿日:2015/05/16 (土)

1巻で、筆者陣を幅広くとるなら、いっそのこと哲学まで入れればいいのに、と思ったら、なんと2巻の巻頭に哲学者が来ていた。もとはギリシア哲学という王道路線の人だが、なぜか、日本各地で起こる行政の開発と環境を守りたい住民の間の軋轢を調整するという実学に行った変わった人で興味をそそられた。「空間」を哲学対象としているらしい。 **次章に来る淺川氏は「日本農業」は弱くない、食料自給率39%はまやかし、と明言する元気者で、その世界では有名な論客らしい。1巻の農業コンサルの意見と対立するが、まあ、多士済々ということで、このシリーズの幅広さがわかる。**次章の筆者が提唱する「半農半X」というコンセプトも、農業を志す主として都会の若者の間では有名らしいが、おっさんには「晴耕雨読」とどう違うのか、もひとつわからん。これが世代格差というやつか。**終章の社会学者は最近流行の「地産地消」を研究する人らしいが、その一長一短について、冷静に分析している。マスコミのイケイケ論調とはひと味違う冷静な分析が結構考えさせられた。 **変わった筆者選定の変わったシリーズが出たもんだ。

キュリオのおっさん さん | 広島県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    桑子敏雄氏:農業空間;空間の履歴を考慮することが重要(23頁)。行基菩薩が渋温泉の発見者(29頁)。社会事業の祖。コミュニケーション空間デザインは談義の場(56頁)。農業空間:生物多様性と地域史・文化の価値をもつ空間(61頁)。浅川芳裕氏:日本農業の一番の問題は国産は不要という点(95頁)。カロリーベースではなく金額ベースでの自給率を考えれば7割賄えているようだ(143頁)。

  • yasu kash さん

    4人それぞれ立場の違う人が、それぞれに思うところを書いている。中でも浅川さんの意見には驚いたが目からウロコであった。日本は実は農業大国であること。(日本の農水省は日本の農業を弱く見せるのが仕事と勘違いしているのだ。)そして、海外から原料を低コストで輸入して加工し輸出するということができないのは、素晴らしい加工技術を持つ日本にとっておおきな損失であるという意見。(世界一の小麦輸入国はパスタ加工・輸出量世界一の国イタリアである!)等々…。ううむ。参った。

  • S.J. さん

    第2巻では農業専門誌のジャーナリスト、浅川芳裕氏の論説に唸らされた。第1巻で執筆していた農業コンサルタントの岡本真一氏の論説もそうであったが、農に深く関わりながらも現状を俯瞰的、実証的に捉えている識者の見解は大変参考になる。彼の「日本農業の実相と幻想」では、シリーズのタイトルにふさわしく、「農家」とは何かというところ問うところから始め、現在の農政の問題点を追及しつつ日本の農業のポテンシャルの高さについて説明していた。日本の農業を国際的な競争にも打ち勝てるまでに強める策についてかなり具体的に提案している。

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