乃木希典と日露戦争の真実 司馬遼太郎の誤りを正す PHP新書

桑原嶽

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569830148
ISBN 10 : 4569830145
フォーマット
出版社
発行年月
2016年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
桑原岳 ,  
追加情報
:
357p;18

内容詳細

陸軍士官学校、中野学校で学んだ著者が、実戦経験と精緻な戦史分析に基づいて西南戦争から二〇三高地、奉天会戦まで、真実を究明した伝説の名著、遂に復刊!

目次 : 第1章 若き乃木希典―生誕から西南戦争まで/ 第2章 欧州留学と日清戦争/ 第3章 台湾総督、そして那須野ヶ原での閑居/ 第4章 旅順要塞を攻略せよ/ 第5章 黒溝台会戦と奉天会戦/ 第6章 日露戦争の終結とその後の乃木希典/ 第7章 伊地知幸介論/ 第8章 乃木庸将説を糾明する

【著者紹介】
桑原嶽 : 大正8年、大分県に生れる。昭和14年、陸軍士官学校(52期)卒。出征、砲兵小・中隊長として中支・北支に転戦。昭和18年、中野学校学生。昭和19年、南方軍遊撃隊司令部付(ビルマ・光機関)。昭和20年、インド国民軍第二師団連絡将校(イラワジ会戦)、第二十八軍渡河作業隊長(シッタン作戦)。昭和21年、復員、陸軍少佐。昭和26年、警察予備隊(陸上自衛隊)入隊。昭和28年、米国留学。学校教官、司令部幕僚、各級部隊長等を歴任し、昭和47年に退官、陸将補。昭和57年から平成4年まで中央乃木会事務局長、また昭和57年から中央乃木会理事を務める。平成16年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鐵太郎 さん

    乃木希典とは、司馬遼太郎氏の「殉死」「坂の上の雲」などによって「謹厳実直で真面目な人格者であるが軍事的には無能」と貶められた明治時代の軍人。しかしその評価は正当なのだろうか。 ──と考える人の一人、終戦時陸軍少佐だった桑原嶽氏(陸士52期)が、軍事の専門家として乃木の戦歴、日露戦争時の指揮ぶりを見直し、名指揮官としての乃木希典を描いたもの。と同時に、作家として敬意を持っていると言い訳をはさみつつ、司馬氏の著作を執拗な口調で罵倒しており、それがこの本の骨子となっています。そこがいささか鬱陶しいですな。(笑)

  • Tomoichi さん

    司馬遼太郎の「坂の上の雲」で描かれた愚将としての乃木希典、旧陸軍・創生期の自衛隊で活躍した著者が資料等を駆使して「坂の上の雲」を批判し、誤りを質し、真実の乃木を語る。多少それは無理があるよと思う箇所もありますが、乃木と伊地知の名誉回復にはなっていると思います。また前文を中西輝政が書いていますがこれがよく本書を表していると思いますので興味がある方はまずそれを読むことをお勧めします。乃木は名将かもしれないが、やはり一将功なりて万骨枯るとは彼のためにあるのかも。乃木擁護論としては福田恆存の方が良かったかな。

  • ネコ虎 さん

    元軍人による司馬遼太郎の乃木将軍愚将説を徹底的に論駁した書。現場を知る軍人の旅順攻略戦の分析はさすがに訴える力があり、司馬の乃木無能説はほとんど嘘と捏造を基にしているか、偏見に満ちた資料を基にしている素人の論とのことで、小説とはいえ、今なら名誉棄損罪で訴えられるような代物だ。 司馬は乃木将軍を愚将とすることで、日本陸軍の極端な精神主義を否定したいようだが、筆者に言わせれば、乃木は軍人として合理主義精神を持ち合わせ、的確な判断で旅順要塞を攻略したが、いかんせん砲弾不足のため、犠牲が多く出たとのこと。(続く)

  • はちこう さん

    「司馬遼太郎の誤りを正す」とある通り、「殉死」と「坂の上〜」に書かれた乃木希典、そして伊地知幸介に対する評価を正そうとする本。司馬氏は主に「機密日露戦史」を基に二人を描いたらしいが、この本がどうやら「アンチ乃木・伊地知」本で内容的に真価が問われる本らしい。そのことに気づいたのか、司馬氏は晩年「乃木大将を尊敬している」、「乃木大将について書く機会があれば、資料を調べて修正したい」と語っていたとか。それが実現される前に亡くなってしまったのは残念。他にも興味深い内容が満載だった。

  • mass34 さん

    「坂の上の雲」を小説として読めなかった時期が、あったよなぁ。

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桑原嶽

大正8年、大分県に生れる。昭和14年、陸軍士官学校(52期)卒。出征、砲兵小・中隊長として中支・北支に転戦。昭和18年、中野学校学生。昭和19年、南方軍遊撃隊司令部付(ビルマ・光機関)。昭和20年、インド国民軍第二師団連絡将校(イラワジ会戦)、第二十八軍渡河作業隊長(シッタン作戦)。昭和21年、復員

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