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ルポ フィリピンの民主主義 ピープルパワー革命からの40年 岩波新書

柴田直治

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004320326
ISBN 10 : 4004320321
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アジアや東欧の民主化の先駆けとなったピープルパワー革命から約40年。国を追われたマルコスの息子がいまや大統領となり、独裁時代の記憶が抹消されつつある。メディア弾圧とフェイクニュースが横行する現在、フィリピンの民主主義の姿とは。現地在住のジャーナリストが長年の取材をもとに描き出す、渾身のルポ。

【著者紹介】
柴田直治 : ものかき。朝日新聞記者(論説副主幹、アジア総局長、マニラ支局長、大阪・東京社会部デスクなどを歴任)、近畿大学教授などを経てフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    フィリピンといえばベニグノ・アキノの衝撃的な暗殺とその後のコラソン・アキノ大統領当選とマルコスのアメリカ亡命が印象的で、その後はドゥテルテというとんでもない大統領が出たというのが話題になった位で、あまり政治状況については目にしていなかった。本書はそのドゥテルテと後続したマルコスの息子ボンボンを中心に、民主的選挙制度の下で、報道の自由などの民主的諸権利が抑圧され、選挙でフェイクがSNSで乱発され、さらに同族に政治的リソースを分け与えるフィリピンの政治構造が詳述されている。これを選挙を伴う権威主義と呼ぶとか。

  • 穀雨

    ピープルパワー革命以来、東南アジアを一貫してウォッチしてきた元朝日新聞記者によるルポ。独裁者の息子がなぜ民主的な選挙で大統領になれたのかという問題設定には、多くの日本人が共感するのではないだろうか。官民ともに法律や憲法、行政命令などをいとも簡単に無視したり破ったりしているのにはおどろかされるが、それにはカトリック教国ならではの赦しの文化が底流にあるのではとの指摘は興味深い。

  • つかず8

    オーディブル。昔ドゥテルゥテ政権についてのニュースを日本で見ていたのをこの本で思い出した。フィリピンに限らず、東南アジアでは独裁政権への回帰がトレンドになっている様に思う。ドゥテルゥテは麻薬撲滅運動を戦争と訴え、時に非人道的な事件が国内で起こっていた一方で、国内の治安については一定の向上が見られており、終始高支持率であった。フィリピンのSNS使用率は世界No1とのデータもあり、アメリカ選挙コンサルで名高いケンブリッチアナリティカのfeasibility調査をフィリピンで実施していたこともあった。

  • 倉屋敷??

    やっぱりドゥテルテは面白い。人気が出るのもわかる。 まぁ麻薬撲滅運動の内容はやり過ぎだと思う。 そもそも警察、関税がザルすぎるので意味がない。 まず公務員の収入を見直さない限り難しい。これはフィリピンに限ったことじゃないけど。

  • 大道寺

    audibleで聴取。あとがきで言及されているように私もフィリピンの政治にはすっかり関心がなくなっていた日本人の一人で、マルコス・シニアの息子ボンボン(最初日本語のボンボン息子のことかと思った)が大統領になっていてしかもドゥテルテ家と協力関係にあったなどということはつい最近その関係が破局し物騒なことになるまで知らなかった。ピープルパワー革命でマルコス家を追い出しても、次々と支配者の家名が変わるだけといった様相のある政治史で、それを許す文化の土壌がフィリピンあるいはアジアにはあるのかもしれない。

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