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日本的「勤勉」のワナ まじめに働いてもなぜ報われないのか 朝日新書

柴田昌治

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022951731
ISBN 10 : 4022951737
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

勤勉でまじめという日本人の特性は、使い方次第で“毒”にも“薬”にもなる。「主要先進国の平均年収ランキングで22位」が、日本の現実だ。従来のやり方では報われないことが明白になった今、何をどう変えればいいのか?「勤勉」が停滞の原因となった背景を明らかにしながら、日本人を幸せにする働き方を提示する。

目次 : 序章 日本の労働生産性が伸びない理由(「職務に忠実で勤勉」が停滞の原因/ 合理化が進み、安定志向がより強固に ほか)/ 第1章 「勤勉」はなぜ、日本人の美徳となったのか(戦後の高度経済成長を可能にした勤勉さ/ なぜ日本で勤勉な文化が育まれたのか ほか)/ 第2章 勤勉さが生み出す無自覚の「思考停止」(「思考停止=何も考えない」ではない/ 「現実起点でものごとを考えない」ことが大事 ほか)/ 第3章 自分で判断する力を育む「軸思考」(トヨタは「軸を共有している金太郎あめ」/ “意味や目的、価値”を考え抜くのが「軸思考」 ほか)/ 第4章 新たな価値を生み出していく「拓く場」(仲間とともに「拓く問い」と向き合う/ 「拓く場」は忌憚のない意見を交わし合う場 ほか)

【著者紹介】
柴田昌治監 : 兵庫県生まれ。1979年、東京大学大学院教育学研究科教育哲学博士課程修了。大学院在学中にドイツ語学院を起業した後、ビジネス教育の会社を設立。1986年、日本企業の風土・体質改革を専門に行なうスコラ・コンサルタントを設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • よっち

    「職務に忠実で勤勉」が停滞の原因だった。勤勉はなぜ日本人の美徳となったのかを明らかにし、「日本人を幸せにする働き方」を模索する一冊。合理化が進み安定志向がより強固になって、「職務に忠実で勤勉」であることが停滞の原因と見る著者の、「現実起点でものごとを考えない」という視点、新しい価値を作り上げるための「役割意識」、日本の会社の致命的な「枠内思考」といった問題点をテーマに、自分で判断する力を育む「軸思考」を持って、自らアクションして忌憚のない意見を交わし合う場を作る意識は確かに大切なことなのかなと感じました。

  • ta_chanko

    近代から現代にかけて、日本は西洋文明にキャッチアップすることで経済大国へと成長してきた。決められた枠の中で、物事を練磨していくのは日本人の得意とするところ。しかし時代の転換期にあっては、枠内思考=思考停止が致命傷となる。「失われた30年」はそれが原因。新たな価値を生み出すには、そもそも何のために…という哲学的な思考が不可欠。同調圧力・年功序列・役職思考は創造の足枷。空気を読まず、年齢を問わず、役割思考で考え、何でも気軽に発言できる心理的安全性などが求められる。仲のよいケンカができる組織へ。

  • チャー

    勤勉のマイナス面を解説した本。黙々とコツコツ続けるというスタイルは一方で自分で試行錯誤する場を奪ってしまうため、今後の社会で活躍するには現存する枠を疑い切り拓くことが必要であると著者は述べる。ディスカッションといいつつ話す人と内容が決まっているというエピソードには予定調和を善として逸脱と衝突を嫌う風習がよく表れており、身近に遭遇する場面も多々あると感じた。形式ではなく何が大切かを考え追求し、それを起点に周囲を変化させるという軸思考が重要と著者は説く。意味や目的、価値を考え抜き課題に取り組むことが重要。

  • 鶏豚

    鶏豚の勤務する会社は、大半の社員が劇的な挑戦と変革が必要と認識しているにも関わらず、動けず変われない。外の世界を恐れて土から出ない、永遠の蝉の幼虫のよう。著者は、日本の多くの企業が無自覚の思考停止状態にあり、現状維持に留まっていることから、日本人は真の意味や価値を見極める思考法へ変化する必要があると訴えている。分かり易い文章で腹落ちする内容。その通り!(4.0/5点中)

  • かず

    「20年間経済成長がない国」という言葉はよく聴かれる。だが、それに対する諦めの声は聴かれるが、「どうしたらよいのか」という前向きな意見は大衆的意見からは聞かれない。本著の帯「日本企業の給料は上げられる!」を見ても、読書家の琴線には触れなかったのであろう、本著の感想はまだ10件程度。TVやwebでは今日も政治を揶揄する声、スポーツ、芸能、グルメ、バラエティで埋め尽くされている。「経済成長しなくて当然だ」と感じる。マスゴミは評論家だ。もっともらしい批判。流される大衆。当事者意識がない。これじゃねぇ。

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