“ヒロシマ・ナガサキ”被爆神話を解体する 隠蔽されてきた日米共犯関係の原点

柴田優呼

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861825477
ISBN 10 : 4861825474
フォーマット
出版社
発行年月
2015年07月
日本
追加情報
:
297p;20

内容詳細

目次 : 第1章 アメリカが原爆の語られかたを創始する―わずか一六時間後のトルーマン声明(戦後アメリカのナショナリティの核となった原爆/ 「太陽の力を引きだした爆弾」による究極の勝利/ 原爆「投下」という言葉による中立化―加害者の「手」しか見えない表現/ アメリカナイゼーションの一翼を担った原爆)/ 第2章 アメリカが被爆体験の語られかたを創始する―沈黙させられる被爆者(戦後の日米の構造―閉ざされた空間の並立/ 右往左往する海外メディア報道/ 国際社会から隠蔽された被爆者の存在/ 表象不可能な極限的出来事への接近―被爆者が遺した作品/ ハーシー『ヒロシマ』の登場)/ 第3章 アメリカ人によるアメリカ人のための原爆被災物語―『ヒロシマ』を歴史化する(筋書きありきで、規格どおりの話/ 六人の英雄の試練を安全地帯から覗く/ 被爆体験を「一過性」のものとして表象/ アメリカ人に心理的な「避難所」を提供)/ 第4章 日本がアメリカでの語られかたを跳襲する―『ヒロシマ』の受容(始まりは占領下のベストセラー『長崎の鐘』―永井隆/ 普及させた戦後のロングセラー『原爆の子』/ 福島以後、被爆体験はどう伝えるべきなのか/ 八時一五分の起源も『ヒロシマ』か―被爆者の体験とずれ)/ 第5章 ヒロシマ/ナガサキは人類の普遍的な悲劇か―平和主義をどう生かすか(原爆と核兵器は別物なのか/ 原爆の表象とアメリカの植民地主義/ 日本は世界で原爆をどう語るべきなのか―加害者と被害者、そして平和主義)

【著者紹介】
柴田優呼 : ニュージーランド、オタゴ大学言語文化学部助教授。朝日新聞記者などを経て、香港大学比較文学部で2000年にM.A.取得。米国コーネル大学アジア研究学部で、2009年にPh.D.取得。米国セント・ジョンズ大学助教授を経て、現職。専攻は、日本文学、映像研究、カルチュラル・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 劇団SF喫茶 週末営業 さん

    いやこれは凄い本だ。。原爆投下後GHQの報道検閲が実施される中、世界に向けて発信されたジョンハーシーの『ヒロシマ』。真実を暴いたジャーナリズムのお手本のように扱われているこの本は、現実の生の姿を捉えたものではなく実際にはアメリカ人が安心して読めるエンタメとして巧妙に作り込まれていた。このテキスト読解が素晴らしい。ハーシーは被爆者の話をあまり聞かず、事前に用意してあったプロットに当てはめていく。被爆者たちは「日本が悪い事をしたから罰が降った」と反省し、キリスト教の神に救いを求める。

  • まやま さん

    自分が子供だったとき、戦争が遠い過去ではない空気がまだ感じられた。そんなことを思い出しながらこの本を読んだ。原爆を使ったことの罪をアメリカに問い、一方でアジアの戦場で日本軍が犯した蛮行を忘れない、そんな強さが今の日本にあるのだろうかと、心もとなく感じた。いくつかの書評に誘われて読み始めた本だったが、違わぬ良書だと思った。

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柴田優呼

明治学院大学国際平和研究所研究員、アカデミック・ジャーナリスト。アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、日本の大学教員を歴任。コーネル大学Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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