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ISBN 10 : 448001621X
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十九世紀末の浮世絵や陶磁器から近年の絵画や建築、アニメーション、ファッションまで、日本を見つめる外国人のオリエンタリズムを背景にした眼差しが「日本趣味」を“発見”し、その刺激によって国民に“ジャパネスク”が喚起されてゆくというメカニズムが、日本近代の文化表象の著しい特色となった。“日本的なるもの”の核心はいまどこにあるのか。“日本的”とは、いま何を意味するのか。“日本”を象徴するさまざまな“作品”の成り立ちをたどりながら、こうした問いへの答えを探る。
目次 : 第1章 “日本”をあこがれる(ジャポニスムのまなざし/ ある裸体画のモデル―山本芳翠とジュディット・ゴーティエ/ “蝶々夫人”を探して―プッチーニと「誤解」の循環/ “伝平重盛像”はだれか―マルローが育んだ“神話”)/ 第2章 “日本”が立ち上がる(つくられる「伝統」呼び出される「祖国」/ 迷宮としての五浦六角堂―岡倉天心の隠れ家/ 一九四〇年の詩と真実―山田耕筰と北原白秋の永訣/ “富士”というトポス―横山大観と国民のまなざし)/ 第3章 見つめられる“日本”(天皇を頂く国―異文化とのはざまで/ モンパルナスの光と影―「寵児」フジタの陰を生きた画家/ 天正遣欧少年使節と南蛮絵画―蒐集家・池長孟の戦中戦後/ 米国大使館の昭和天皇―フェイレイスとファラーズの眼)/ 第4章 建築意匠のなかの“日本”(“風景”が語りかけるもの/ 東京駅と日本橋―辰野金吾と妻木頼黄のたたかい/ ふたつの「鹿鳴館」―三島由紀夫と「空っぽな戦後」/ 東京五輪と“太陽の塔”―丹下健三と岡本太郎の「対決」)
【著者紹介】
柴崎信三 : 1946年生れ。1969年、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業し、日本経済新聞社へ入社。社会部記者、同部次長、文化部長などを経て、編集委員兼論説委員を務める。2007年に退社し、現在はジャーナリスト。獨協大学、白百合女子大学、文化学園大学でメディア、文化、情報社会などを教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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