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遠野物語

Kunio Yanagida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784043083206
ISBN 10 : 4043083203
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2004
Japan

Content Description

かつての岩手県遠野は、山にかこまれた隔絶の小天地で、民間伝承の宝庫だった。柳田国男は、遠野郷に古くより伝えられる習俗や伝説、怪異譚を丹念にまとめた。その幅広い調査は自然誌、生活誌でもあり、失われた昔の生活ぶりを今に伝える貴重な記録である。日本民俗学を開眼させることになった「遠野物語」は、独特の文体で記録され、優れた文学作品ともなっている。

目次 : 遠野物語/ 遠野物語拾遺

【著者紹介】
柳田国男 : 1875年、兵庫生まれ。1900年、東京帝国大学法科大学卒。農商務省に入り、法制局参事官、貴族院書記官長などを歴任。1935年、民間伝承の会(のち日本民俗学会)を創始し、雑誌「民間伝承」を刊行、日本民俗学の独自の立場を確立。1951年、文化勲章受章。柳田の目標は日本独自の民俗学の確立にあり、調査対象は海山の民から平地の稲作農耕民へと変化した。1962年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希

    古き良き日本がここにはあるような気がしました。民間伝承の宝庫である遠野。天狗、河童、動物、幽霊、人間、雄大な自然が紡ぐ伝説や怪異譚は、豊かな暮らしを伝えるもののように感じます。中にはゾッとするものもあるけれど、美しい日本ならではの姿がありました。かつて自然や妖怪、八百万の神と共存してきたことを思い起こさせます。

  • ねりわさび

    著者が知人より聞いた遠野にまつわる奇談、およびその続編を収録したフィールドワーク本。編集された時代背景のため当時この本を文学的存在として昇華させようとする文壇の魂胆が文章から見え隠れするのですが、そんな小難しいものでなくこれは純粋に大衆向けに編纂された怪談本の元祖と思いました。続編以外は旧仮名遣いなので少し読みにくいですが、内容は非常に興味深いものばかりで楽しめました。日本昔ばなしなどを彷彿とさせる短編集。という観点もできて面白かったですね。

  • おか

    正に 怪談物の原本だと思う。柳田國男は民俗学の先駆けです。この岩手県遠野の伝承話は 自分が集めた物と 当時遠野に住んでいた作家の佐々木喜善の協力を得てまず「遠野物語」を そして数年後「遠野物語拾遺」として纏め上げた。一番有名なのが 座敷わらしです( ◠‿◠ )でも 読んでみると 座敷わらしといっても まぁ何人もいる、、、笑そして伝承されている話には どこの某とか つい数年前まで生きていた人の証言だとか 真実味溢れる奇妙な話(笑)でも その奇妙な伝承を信じ 避けるべき災いを避ける縁として人々が生きています

  • シ也

    遠野に行く予定だった(遠野は山寺に化けた)ので、読んだ本作。始めて読んだのは中一の時なので、実に六年ぶりの再読となる。「え、怖っ」となるような話や「だからなんだよ」と突っ込みたくなる話などバラエティ豊富で、“古き良き日本”の一つの形が描かれているように思う。特に興味深いのは妖怪の話。赤い顔のカッパ。カッパの話には本物説は置いておいて異人説等色々ある。ここでのカッパの正体は一体...

  • 吉田あや

    日本民俗学の父と呼ばれる柳田國男先生。岩手県遠野の民間伝承を採集してまとめられた「遠野物語」。日本の原風景を牧歌的に語るのではなく、昔話のように教訓を含んだもの、風習や伝説と共にとりとめのない世間話が含まれているのも口承たるリアルさで面白い。目に見えない世界が信じられ怪異が不思議としてではなく、人々の生活と地続きだった古き時代。時に閉塞感があり、時に温かみをもって周囲と繋がり、年中行事で四季を感じ、目に見えないものを想う心の豊かさ。現代に語り継がれた物語などの原点もたくさん含まれていて感慨深く面白かった。

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