終点のあの子 文春文庫

柚木麻子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167832018
ISBN 10 : 4167832011
フォーマット
出版社
発行年月
2012年04月
日本
追加情報
:
254p;16

内容詳細

プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。

【著者紹介】
柚木麻子 : 1981年、東京都生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒。2008年、女子校でのいじめを描いた「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含めた単行本『終点のあの子』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • さてさて さん

    高校生という多感な時代にあって『あの時はああするしかないって思っていた』と、その時々で出した最善の結論を繰り返す日々を生きた結果の物語。永遠に終わらないかのように続く駅の工事、それは学校での日々の中でも、学校を卒業しようとも、そして就職して大人になろうとも、どこまでいっても完成することのない人間関係のあり方を、そして答えのない自分自身の人生を模索し続けながら生きる人の人生をそこに見る物語。「終点のあの子」という書名から受けるさびしそうな印象が、読後に一気に力強いものに変化した、そんな風に感じた作品でした。

  • zero1 さん

    デビュー作とは思えない!お嬢様高校を描いた連作短編集は心理描写が見事。希代子は奔放な朱里に魅力を感じるが、同じ行動はできない。二人に亀裂が。年代特有の残酷さをよく描いている。「甘夏」は夏休みの間、禁止のバイトで変身したい森。普通からの脱皮に共感。「ふたりでいるのに無言で読書」は美人の恭子とオタクの保田が図書館で会う。階級の差は埋まる?「オイスターベイビー」は高卒4年後の朱里。美大に通うが進路で迷う。仲のいい杉田は商店街で逞しく絵を描いていた。朱里の身勝手さが痛い。再読でも作品世界に引きずり込まれる。

  • Atsushi さん

    何とも言えない読後感。オムニバス形式で紡がれた4話からなる物語。思春期の女子高生が抱くコンプレックス、妬み、羨望などの微妙な心情が見事に描写されていました。通勤電車で見かけるこの年代の女の子の「心の闇」のようなものをうっかり覗き込んだ気分にさせられました。サラリーマンの世界でも派閥があったり、足の引っ張り合いや居酒屋での同僚への陰口等々、性別や年齢を問わず人間関係に関しては色々難しいものですね。4話目のラストには少し救われた気がしました。

  • hiro さん

    柚木作品をコンプリートするために、未読だったこの作品を読んだ。人気女性作家の女子高を舞台にした小説は、しをんさんの『秘密の花園』やマハさんの『でーれーガールズ』を読んだことがある。二冊とも‘らしい’作品だったが、この作品も最近の柚木作品に比べると荒削りの感じはするが、柚木さんらしい作品だった。この自意識過剰で、見栄っ張りで、不器用な女子高生達は、やはり自身が女子高出身の女性作家だからこのように描けるのだろうと思う。この各章の主人公達もアラサーになれば、『あまからカルテット』のような関係になれるのだろうか。

  • SJW さん

    女子高に入学して通い始める女子高生たちの短編集で、様々なキャラの女子高生が登場し、様々な悩みやスクールカーストでのぶつかり、痛い思いが綴られている。話には聞いたが、とても具体的で的確な描写なので、話に入り込み女子高生はこんなに大変なのかと、同情をしてしまった。思い込んだら自殺もしてしまう子もいるのではと、心配してしまう。セーフティネットはもっとあるべき。

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人物・団体紹介

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柚木麻子

1981年生まれ。大学を卒業後、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞。同作は、高校生が

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