Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• 　本の紙魚

  読了日：2023/05/08

  図書館で借りてきたルナールの全集を傍らに置いてページをめくる。取り上げられている作品のうち既に読んだものが幾つかとこれから読むつもりが沢山と。ルナールの両親の生い立ちとパリの屋根裏部屋生活、結婚から作家として文体を確立するまで。女優と同棲しながら持参金付きの娘との婚約を取り付けて…やっぱりフランス男だと思ってしまったり、母校の演説やアカデミー・ゴングール会員に選ばれてせっせと働くところに律儀さを感じたり。病を得た母親の芝居がかった振る舞いと不可解な死。「にんじん」母子関係は彼のアイデンティティでもあった。

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