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松田正隆 1 夏の砂の上 / 坂の上の家 / 蝶のやうな私の郷愁 ハヤカワ演劇文庫

松田正隆

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151400520
ISBN 10 : 4151400524
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2022
Japan

Content Description

坂にへばりつく家々が港を臨む、ある地方都市。職を失い、妻に捨てられた治と、その姪の優子。渇きや痛みを抱えた二人の共同生活を描く読売文学賞受賞作『夏の砂の上』。大水害で両親を失った三兄妹。淡々とした台詞から一夏の情景が浮かび上がる『坂の上の家』。台風が近づくある夕方、アパートの一室で暮らす夫婦の二人芝居『蝶のやうな私の郷愁』。日常の裂け目から、生と死、都市の記憶が滲みだす作家の初期作品3篇。

【著者紹介】
松田正隆 (劇作家) : 劇作家、演出家。1962年、長崎県生まれ。立命館大学文学部哲学科卒業。90年、「時空劇場」を設立。97年に同劇団を解散後は、2003年より演劇の可能性を模索する集団「マレビトの会」を結成。12年より立教大学現代心理学部映像身体学科教授。『坂の上の家』(93)でOMS戯曲賞大賞、『海と日傘』(94)で岸田國士戯曲賞、『月の岬』(97)で読売演劇大賞最優秀作品賞、『夏の砂の上』(98)で読売文学賞戯曲・シナリオ賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • H2A

    最近上演している劇を観に行くわけではないが、電子書籍で購入。3作とも著者の初期の作品のようだが、2作は長崎が舞台の生活の一断面を描いた静かな戯曲。行間を読むのはこうした形式には付きものだがこの3作はそれが顕著。演出にもよるかもしれないが簡潔な台詞から紡がれる言葉のやりとりがリズミカルに響くのだろう。これは観に行けばよかった。

  • kentaro mori

    ベケットから小津、その線上の先に松田正隆がいる。日常のなんでもない言葉の間にヒリヒリとするものがある。

  • どらいち

    映画化を機会に松田正隆さん初体験。何気なくみえる日常の会話を繋げていけば物語になるということを教えてくれる戯曲集。松田さんのあとがきにあるように、物語の中に、過去の何かの喪失を入れると奥行きが出るが、その演劇自体がそれに支えられているのではないかと心配になるって書いてあるが、この三遍に至っては、著者の杞憂に終わっているように感じる。『何かの喪失』が薬味程度に重要ではありますが。海外の戯曲と違って、アフォリズムではなく控えめなメタファーが少しあるのが好みでした。

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