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教養として知っておきたい二宮尊徳 日本的成功哲学の本質は何か Php新書

松沢成文

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569830209
ISBN 10 : 456983020X
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
March/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二宮尊徳といえば、薪を背負って書を読む「二宮金次郎像」ばかりが有名かもしれない。だが彼は、幕末期に、一農民の出身でありながら、600を上回る荒れ果てた農村や諸藩の再建に見事に成功した人物である。明治以降、近代日本を創り上げていった人々が「師」と仰ぎ、戦後進駐してきたGHQの高官も「真の自由主義者」と激賞した尊徳。彼は人々の心を燃え立たせる徳の人であると同時に、世界に先駆けてマイクロクレジットの仕組みを生み出した創意工夫の人でもあった。二宮尊徳の生涯とその「不滅の成功哲学」をわかりやすく紹介する。

目次 : 第1章 困苦のなかからつかんだ成功哲学の萌芽/ 第2章 「心」の荒廃を変えねば再建はならない/ 第3章 各地に広がり受け継がれてゆく報徳仕法/ 第4章 報徳思想―二宮尊徳の成功哲学の神髄/ 第5章 実践で培い、発揮した七つの力/ 第6章 思想の系譜―尊徳の思想はいかに継承されたか/ 第7章 尊徳を師と仰いだ日本資本主義の立役者たち/ 第8章 現代に受け継がれ、世界に広がる報徳思想

【著者紹介】
松沢成文 : 1958年、神奈川県川崎市生まれ。82年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、松下政経塾に第3期生として入塾。84年、米国連邦下院議員スタッフを経て、87年、神奈川県議会議員に初当選。93年、衆議院議員に当選し3期務める。2003年、神奈川県知事に当選し2期8年をまっとうする。2013年に参議院議員選挙に当選し、国政に復帰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • takam

    勤勉倹約という資本主義の維持に必要な精神を日本に浸透させた人物の一人であろう。その影響度は戦前では福沢諭吉や渋沢栄一と同等だったろうと思う。この本で面白く読めたのは、二宮尊徳が桜町を立て直す際に補助金を取りやめるように進言したシーンである。ケインズであったら補助金を推奨するだろうが、ケインズ経済学の欠点をかなり早くから見抜いていたと思われる。二宮尊徳は自然競争や独立自尊がいかに大事な成長のファクターか理解していたのだろう。補助金漬けでいくつもの産業を失った今でこそ日本人に染みる考え方だと思う。

  • Yuma Usui

    7年ぶりに再読。二宮尊徳の思考や行動、後世への影響を紹介している。「道徳経済一元論」「至誠」「勤労」「分度」「推譲」などは、一見すると説教くささを感じるが、経済立て直しのために自他共に利益があり合理的と感じた。また「天道」に従うべきと説く儒教に対して「勤勉」や「勤労」を通した作為を積極的に行い、自然に負けない「人道」を奨励している点で興味深い。洪水や病で両親や先祖代々の土地を失った尊徳のその後の奮起や実践は多くの人に参考になるものがあると思う。

  • maimai

    世界で絶賛されている二宮尊徳。朝から晩まで畑を耕し各地の農村を再生させて徳川幕府から絶賛された彼は実際には効率と工夫を好む性格だったみたいです。自分の繁栄だけを望む家は衰退して、他者の繁栄を望む家は繁栄するとあったように自分よりも他人を優先した二宮尊徳だからこそ国を動かす人物になったのかもしれませんね。国債100兆円、就職難、海外企業の進出、様々な問題を抱えている現代日本において大切にする心は、なんとしても勝つ、我先に儲けるといった心ではなく、他人の為に働く尊徳の心かもしれません。僕には無理だけど。

  • ATS

    ★★★二宮尊徳の伝記、思想などが平易に書かれている。キーワードは至誠、勤労、分度、推譲、勤倹譲、積小為大、天道人道論、道徳経済一元論、一円融合など。昨今、大企業の不正が多発し大きなニュースになっている。そもそも日本人は環境によって不正に走る傾向があり、別に最近の日本人が下劣になったわけではない。戦後なんかは日本製の製品はいまの中国製品みたいな扱いだったことからもそれはわかる。まぁ、それは置いといて今の不正してやれみたいな時代にこそ二宮尊徳の思想・哲学が必要なんじゃないかと思う。

  • mittsko

    偉人伝でつづる思想書、もしくは自己啓発本。著者は衆参議員、神奈川県知事(尊徳は小田原生れ)などを歴任した政治家。二宮尊徳の生涯、思想、継承と現代への影響を順に解説することで、その偉大さ(本当に偉人だとボクも思う)を伝え、読者の思想的覚醒をうながす。とくに(農民ではなく)「経営者・実業家」に対する訴えに一章を割いており(第7章)、「資本主義」の放埓を戒め、「経済と道徳」との一致こそが希望だと説く。 ※ 尊徳の「坊主」嫌いは有名だが、本書では一切「宗教」が出てこない。ここまでだったの? 逆に調べてみたくなった

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