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バリ山行

松永k三蔵

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065369609
ISBN 10 : 4065369606
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る気楽な活動をしていたが、職人気質で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿に、危険で難易度の高い登山「バリ山行」に連れて行ってもらうと‥‥。
「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げているだけじゃないですか!」(本文より抜粋)




【著者紹介】
松永K三蔵 : 1980年茨城県生まれ。関西学院大学文学部卒。日々六甲山麓を歩く。2021年「カメオ」で群像新人文学賞優秀作を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 青乃108号

    山岳小説は確か北杜夫の短編で読んだぐらいで、情景描写がさっぱり掴めず苦手だった。本作はタイトルからバリ島の山登りの話かしらん、ぐらいに何も知らずに読み始めたのだが、やっぱり山の情景描写は解り辛い。バリはバリ島のバリではなくバリエーションの略。わざと規定のルートを外れ、自分の勘を頼りに藪に分け入り、絶壁に食らいつき、1歩間違えれば滑落死。そんな山行に取り憑かれた男。彼は何故その様な無茶をするのか、その訳を知りたく思い彼に同行する男。男も又同じ道を。バリ山行は人生そのものだ。バリ辛いばい。生きるってこつぁ。

  • starbro

    第171回芥川賞受賞作・候補作、オーラス(5/5)、今回は受賞作です。松永 K三蔵、初読です。最初巴里五輪だからパリなのかと思って良く見たら、パリではなくバリ、それではインドネシアのバリ島かと思いきや、全く関係ありませんでした(笑) 本書は、中小企業登山部山岳小説でした。純文学というよりもエンタメ小説に近い気がしました。面白くなくはないですが、私が選考委員だったら、本書を推しません。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000398207

  • FUKUSUKE

    登山道として整備された道を歩くのではなく、独自のルートを求めて崖を登り、沢を渡り、藪漕ぎをしながら径をつくり進んで行く。バリエーション山行とは、上手く名前をつけたものだ。田舎の山で似たようなことをしたことがあるが、怖くて長時間進むのは無理だった。熊が出るし、水辺にマムシの巣穴が無数にあったからだ。でも、藪漕ぎをして黙々と進んでいると、正に切り拓いていく感覚があった。生と死の間に身を投じて様々な困難と向き合って前に進み、誰かが作った道では知り得ない領域に辿りつく。誰にも真似できない人生はバリ山行に似ている。

  • 道楽モン

    オモロイ純文運動を宣言、実行の作者。純文学としては判りやすい文体でテンポも良い。生きる実感を得る為の道なき山登りに、仕事・職場・家庭を重ねる構図、次第に揺れてゆく主観、思わぬ展開という形式は、オーソドックスながら王道で説得力がある。登山場面の臨場感が素晴らしく、読んでいて脳内登山体験できる。MEGADETHさんは主人公に登攀時に歓びを、下山時に度を超えた異様な恐怖を与えてくれる存在。この対比が効果的で、文字通りオモロイ純文学を実感した。本作を強く推した芥川賞審査員の彗眼を信じたい。次作がとても楽しみだ。

  • フランソワーズ

    ▲登山道から外れ、独り山中に分け入る。「バリ山行」。防水リフォームの中小企業での新社長による経営方針の刷新とそれによる見通しの立たない業績。社員のほとんどが感じる不安感。そんなことをよそに妻鹿さんはバリ山行に毎週のように興じる。そんな彼を、入社してまだ三年で妻子持ちの波多が興味と疑問を抱いて、バリ山行に連れていってもらう。▲日常生活の中の長い人生。独り山に分け入り、不可測ばかりの自然に身を置く人生のうちのたった一日。その双方で感じる”恐れ”。主人公波多を描くことで、人間にとっての”恐れ”とはなにかを問う。

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