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働くことの人類学 活字版 仕事と自由をめぐる8つの対話

松村圭一郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784991126062
ISBN 10 : 4991126061
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

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  • けんとまん1007

    働く、仕事、労働、勤労、役務・・いろいろな表現があり、それぞれの意味するところも違う。その上で、読み進めるうちに、そもそもその根底にある考え方・価値観・哲学を考えるに至った。暮らしを営むにあたり、家族の在り方、人との関係性の在り方などを思う。人類学の研究から見えてくることは、今のこの国の姿の歪さだと思う。兎に角、境界線を引き、分断し、短絡的思考に追い込むことではと思う。その典型が、言葉の消費。中で出てきた、ノマドワーク、ギグワークなど、どれもこれもファッションとして消費されているだけなのが現実だと思う。

  • ほし

    いやー、面白かった!文化人類学者の方々によって紹介される、自分たちとはあまりにも異なる社会における労働のあり方。紙幣と同時に貝殻の通貨も使う人びとや、仕事も家族も流動的な狩猟採集民、他人を決して信頼せず、しかしそれでも連帯しているタンザニア商人などなど…自分の思考の枠組みごと揺らされるような彼らの働き方が、実際にこの現実に今も存在しているのだということに興奮します。対談形式で読みやすく、笑えるような面白さもあり、それでいて今の自分を見つめ直すきっかけにもなるという一冊。文化人類学、やっぱり面白いなぁ。

  • Mc6ρ助

    今の社会の枠組みをリフレームしてもよいと教えてくれる好著。ゆでガエルはいやと抜け出す一歩が踏み出せないのは臆病からか、捨てるものが大きいからか。『私たちは、市場万能主義イコール資本主義のように思ってしまいがちですけれども、彼らの頭のなかでは市場と資本主義のあいだには、かなりきっちりと線が引かれていて、市場は私たちのもの、資本主義は彼らのもの、と明確に分けています。ですからいま起きているのは、市場という「私たちの自由空間」に資本が入ってきて、自由を奪っている現象だと認識されているわけです。(p202)』

  • 花男

    様々な国の多様な働き方を知れた。 日本では個人が資産を増やし、色々な技能を身に付けて行くのが当たり前になっているが、色んな人に贈与や支援を与えて、自分が失敗しても、誰か成功した人の借りを返してもらえればよいと考える国もある。 日本が余りにも個人主義になって、自分のことしか考えない器の小さい人が本当に増えてる気がする。仕事にしろ、生活にしろ責任の擦り付け合いばかりではないか。 それではこの国の社会はよくなってはいかないと思う。何も政治家だけが考える話ではない。 とこの本の内容から逸れたが、とても面白い本。

  • ニッポニテスは中州へ泳ぐ

    ☆=5/5 異文化に対し、それを単に物珍しいもので終わらせずに「私たちの社会とも一部重なる物」をそこに見いだすように努めれば、そこには私たちの社会の可動域を広げるためのヒントも見つかるはず。 私たちの「労働」観にとってはノイズであるような要素が労働の一部として堂々と組み込まれている社会。逆に、私たちが労働において大切にしている要素にあくまで二次的な意義しか担わせていない文化。 こうして彼我の違いと同一性とを照らし合わせながらページをめくるにつれ、自明に思えた「働く」の意味合いも揺れてきます。→

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