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絵本とは何か ちくま文庫

松居直

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480439239
ISBN 10 : 4480439234
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

子どもは早くから文字を読むようにしむけられ、親は熱心に文字を覚えさせようとする。はたしてこれで読書のたのしみを知るだろうか?―良質の絵本とはどういうものか、子どもはどんなふうに絵本の世界へ入ってゆくのか。福音館書店で数々の名作絵本を世に送り出し、日本の児童出版文化の礎を築いた著者による絵本の本質と魅力をまとめた第一論集が初の文庫化。

目次 : 第1章 絵本とは何か(想像力と絵本/ おとなが奪い去った楽しみ ほか)/ 第2章 絵本の選択(子どもを通して絵本をみる/ 言葉の体験のはじめに ほか)/ 第3章 絵本と言葉(絵本と言葉/ イメージと言葉/ 昔話の勧善懲悪/ 二つの空想世界/ 聞くことと読むこと/ 本と言葉への省察)/ 第4章 絵本編集のなかから(私の絵本編集を語る/ 日本の絵本出版/ 子どもが手を結べる世界/ エッツとわたし―二つの駈け出しのころ)/ 附論 絵本の研究―月刊絵本と保育(『コドモノクニ』と『キンダーブック』/ 「保育絵本」誕生異聞/ 三十年間つらぬかれたヒューマニズム/ 保育と絵本の関係)

【著者紹介】
松居直作 : 1926‐2022年。京都生まれ。同志社大学卒業とともに福音館書店に入社。絵本の出版・編集に従事し、1956年に「こどものとも」を創刊。石井桃子、瀬田貞二、松岡享子などと交流を深めるとともに、加古里子、赤羽末吉、堀内誠一、長新太、瀬川康男、安野光雅、中川李枝子ら多くの絵本作家を発掘。『おおきなかぶ』『ぐりとぐら』『だるまちゃんとてんぐちゃん』など、今なお愛される絵本が生まれた。自身も絵本の文や再話を手がけ、海外の優れた絵本も紹介。日本の絵本文化の発展に大きく貢献した。1993年出版界で初めてモービル児童文化賞を受賞。1996年日本児童文芸家協会より「児童文化功労者」の表彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 松居さん曰く、いちばん大切なのは、"子どもの世界をよくわかり、子どもの発想や子どもの気持ちでえがきだしている絵本"。耳からことばをうけとめる子どもたちにとって、絵本をよみきかせるだけでなく昔話や子守唄やわらべうた、詩を聴かせることも大切だそうです。お子様に絵本のよみきかせをされている方はたくさんいらっしゃると思いますが、「絵本とは何か」を理解してよみきかせをしている方は多くないと思います。子どもによい絵本を与えたいなら、まず親が絵本に対する審美眼をみがく必要があると気付かされました。

  • ひでお

    福音館書店で、編集者、経営者として活動された松井直さんの絵本論。こどものための絵本のありかたについて思いが伝わってきます。こどもにとって良い本とは何かをずっと考えていたのだなあと思います。いまでは、出版不況と言われ、本離れがすすんでいます。幼児ですらスマホで遊ぶ現在を松井さんが見たらどう思うでしょうか。本だけがもつ力を見直してみたいです

  • チヒロール

    良い絵本の選び方の指南がとても為になった。松居先生のご指摘のように私もディズニーの可愛らし過ぎる絵とカラーがどうもしっくりこず違和感があった。お話に添った良い絵はモノクロでも多色過ぎなくてもいいというのは納得だ。幼児にとって絵本とは、絵を通してお話の流れを理解し、読んでもらって耳から自分の中に浸透していく。字を早く覚えてほしいからとか、絵本を読み終わった後で内容を尋ねるのは絵本のもつ意味から外れている。基本は読みっぱなしでいいのだ。推奨して下さった絵本の数々は改めて読み返したい。

  • のんたろう

    1973年に刊行され絶版になっていた本が文庫本として復刊。時代を感じさせる点もあるけれど、絵本や子どもの本質は変わらないので、絵本選びのたしかな指標になる1冊。『ねむりひめ』を何十回も読んで分析するなど、こんな思いで絵本を作られていたんだなと、その情熱に頭が下がる。読んでいると、改めて絵本を手に取りたくなる。巻末には掲出図書一覧もあり。

  • 鳩羽

    福音館書店に入社し、月刊絵本などを創刊、日本の絵本文化の発展に大きく寄与した著者による、絵本の絵や言葉、子供に与える影響などを文章にしたのをまとめた一冊。子どもの発達や想像力に絵本がどういう役目を果たすのかという実践からの視点もあれば、とことん作品を掘り下げて鑑賞する厳しい視点もあり、絵本の持つ「子供のためのもの」でありながら、「大人が責任を持って作るもの」という二義的な存在感が伝わってくる。目に見えないものを教えるのは難しいが、それを伝えようとすることが子供の本の背景にはあるのではないか。

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