Books

吉原十二月 幻冬舎時代小説文庫

松井今朝子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344420380
ISBN 10 : 4344420381
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan

Content Description

大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女。幼い頃から互いを意識し、妓楼を二分するほど激しく競り合いながら成長していく。多くの者が病に斃れ、あるいは自害、心中する廓。生きて出ることさえ難しいと言われる苦界で大輪の花を咲かせ、幸せを掴むのはどちらか。四季風俗を織り込んだ、絢爛たる吉原絵巻!

【著者紹介】
松井今朝子 : 1953年京都府生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了後、松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。フリーとして歌舞伎の台本等を手がける傍ら、小説家デビュー。2007年『吉原手引草』で第一三七回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ミカママ

    【遊郭部・課題】直木賞を取った『手引草』よりも後に書かれたものだが、時代的にはあちらよりも半世紀ほど前の遊郭モノ。同時期に入廓したふたりの昼三花魁(なんて言葉も自然に出るようになったのは、部活のおかげ・笑)の物語。ふたりの性格や容姿が、読み進むにつれて次第に私の中でくっきりと映像になっていく。読後感も大変よろしい。松井さんの知識と取材力に敬服。

  • じいじ

    この作家は、直木賞受賞作『吉原手引草』につづく2作目。江戸・吉原の一年を月ごとに綴った、とても粋で風情を感じさせる読物。「舞鶴屋」4代目主の目線で、ふた昔前の吉原を語るという、著者の着想も解りやすくて良かった。幼くして売られてきた二人の娘が、いっぱしの人気花魁に成長する物語です。花魁たる者は、男の情にほだされたと見せかけて、男に惚れさせる…など精神面の手練手管と、茶の湯、生け花、三味線、筝…などの芸事を徹底的に仕込まれます。容姿も性格も違う二人の娘が、競い合って店の看板を背負う花魁物語は面白かった。

  • miri

    吉原の、同じ妓楼の二人の花魁の物語ですが、語りは楼主。育て上げた性質の違う花魁の成長と吉原の風俗が目に新しい。一年を十二月に分け、その月の行事を華やか豪勢に執り行う花魁の、白粉と金子の匂いが漂ってくるような魅力にクラクラしてきます。色恋と見栄と粋、そして何よりどう気持ちよくお金を落とさせるかの手練手管は今にも通じるものがあるとつくづく。当時の自立した女性である花魁が、制限がある中で力と知恵を振り絞り、道を切り開こうとする姿は勇ましく、またそれを表に出さずに成し遂げるというのも粋。

  • らすかる

    吉原花魁ものなのに何とゆう爽やかさ。花魁胡蝶と小夜衣の2人のバトルもドロドロしてなくて気風の良い潔さ。正月から師走までを12編のものがたりとして2人の花魁の成長と吉原の移り変わりをドラマを観てるように読み終えました。生臭くない遊郭のものがたりはNHKの大河ドラマでやってもおかしくないかも!全く正反対の胡蝶と小夜衣。自分に似た方に肩入れして読むと最初は胡蝶だったけれど段々と小夜衣にも似たところを見つけ、どちらも好きに(*^_^*)なのでラストは安堵しました🎵

  • タツ フカガワ

    直木賞『吉原手引草』を思い出した1冊。というのも、舞台は同じ吉原の大籬「舞鶴屋」、物語は主人庄右衛門の語りで進んでいく。妓楼で一番を競う小夜衣と胡蝶は、少女のころから手塩にかけて育てられた花魁で、容貌も性格も対照的。その二人の舞鶴屋での暮らしを一年十二か月になぞらえた話は人情話の趣で、苦界のなかでの心温まる話だけれど、最終章はミステリー仕掛けもあって、二人の花魁の意外な転身に驚かされました。松井さん、こういうオチうまいですね。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items