Books

ゾウの時間ネズミの時間 サイズの生物学

本川達雄

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121010872
ISBN 10 : 4121010876
Format
Books
Publisher
Release Date
August/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

第9回(1993年) 講談社科学出版賞受賞
動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物のよって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する。

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
あまねく動物は心臓が15億回鼓動すると死ぬ...

投稿日:2021/03/10 (水)

あまねく動物は心臓が15億回鼓動すると死ぬ。ただし心臓の鼓動1拍に要する時間は体重が重い動物ほど長い。 たとえば体重3トンのゾウはや体重30gのハツカネズミと比べると、1拍に要する時間が18倍長い。つまりゾウの方がゆっくりと心拍を打っているのだ。 人間の心臓が15億回打つ年齢は42歳。これが生物学的にみたときに自然な人間の平均寿命だとすると、先進国の平均寿命はその2倍の長さに近づきつつあるのは人類史上驚くべきことであると言える。 先進諸国では健康寿命やクオリティオブライフが課題として提起されているが、その根源には生物の「時間」概念について人間がどこに位置づけられるか?という視点があってもいいのだろう。

ポアンカレ さん | 東京都 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ehirano1

    『島の法則』がは特に興味深かったです。ヒトの場合はそれが当てはまらないのはなぜかと思索を巡らす一方で、ゲノム解析と併せて分析するとどんなことが分かるのかな?(もうわかっている?)などと思索に耽りながら、今知り得る限りの生物の合理性を楽しみました。

  • 月讀命

    「生物によって時間の感じ方が違うんじゃないか」こんなテーマの本です。結構、難しく3年かかって読破。全ての生物の鼓動数は、大きいサイズ(ゾウ)も小さいサイズ(ネズミ)も一定であり、鼓動回数と個体のサイズから計算して、人の寿命は40余年とのことである。生物学的に見れば、私はとっくに死んでいる年齢だ。今生きているのは、食物連鎖からの逸脱、農耕と貯蔵、医学や薬学の進歩、自然環境の改善等、諸先輩方の努力のおかげである。そのことに感謝するとともに、生きながらえさせられている我々は、未来の人類になにか貢献すべきである。

  • まーくん

    我が家のハムスター、ある日体重を量ってみたら63g。自分は63s。ちょうど1/1000!ハムスターの寿命ははかなく2,3年だそう。で、ハムスターの寿命3年、自分の寿命100歳と見積もれば(ちょっと無理か?)、寿命比は体重比のなんと1/2乗。もっともらしい。彼我の時間の流れは√1000で約30倍と妙に納得。でも本書を読むと寿命は体重の1/4乗に比例するらしい。当然、もっとしっかりした科学的根拠で論じています。他にもいろいろ興味深い事実・論証多数あり。ちなみに我が家のハムスターは2歳11か月で亡くなりました。

  • 十川×三(とがわばつぞう)

    面白い!哺乳類、鳥、昆虫、植物など、それぞれのサイズは必然。生物学者が分かりやすく解説。▼哺乳類の一生の心臓の拍動は20億回。生物により時間感覚が違う。昆虫の外殻をクチクラと呼ぶ。▼巻末、著者作詞作曲「一生のうた」の楽譜掲載。ユニークな先生だ!童謡テイスト。せっかくなのでコードつけてみた。(↓コメント欄へ)

  • absinthe

    象もネズミも、それぞれの心臓の鼓動の間隔で割ってみるとその寿命は同じだと言う。つまり、生涯の心拍数は動物で共通なのだ。象は長生き、ネズミは早死にというのはあくまでも人間の眼鏡を通しての話。サイズはそれぞれ異なっても、実は共通の法則にしたがっている部分もいろいろあるのだ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items