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受精卵ワールド

本山聖子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334100223
ISBN 10 : 4334100228
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan

Content Description

不妊治療クリニックで胚培養士として働く長谷川幸。子供の頃から虫メガネにはまり、小さな世界、そこに息づく命に魅了されてきた。受精卵と向き合い、命の誕生を願うこの仕事を天職だと思っているが、実は幸自身も出生に秘密を抱えていて―。報われない挑戦、人生の選択、それぞれの幸せ。生殖医療にかかわる人間たちの葛藤と希望を描く書下ろし長編。

【著者紹介】
本山聖子 : 1980年鹿児島県生まれ、長崎県育ち。東京女子大学卒業後、児童書・雑誌の編集に従事。2017年「ユズとレモン、だけどライム」で、小説宝石新人賞を受賞。2020年乳がんに罹患した若い女性たちを描いたデビュー作『おっぱいエール』で注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • モルク

    30代独身の胚培養士の幸。真面目で一生懸命、優秀ゆえに期待され社会人になると会社に押し潰された兄は実家で引きこもり、幸自身も精子提供で生まれたという事実を知り本当の父を知りたい気持ちが高まる。それにしても不妊治療の悩み過酷さを改めて知る。まだ無理解の人も多く、女性への負担が重くなりがち。子供を授かる、産むということは当たり前のことではない。受精卵となってもそこからいくつもの峠を越えねばならず思い通りの結果を得られるばかりではないが、今頑張っている人にエールを送りたい。そんな思いを強く感じた作品。

  • やも

    涙、涙で読了。胚培養士の女性が主人公。すごく良かった。自分の人生の結果なんて、経過には敵わないよ。その都度その都度で出した選択、飲み込んだ言葉に、正直で等身大の主人公がすごく良かった。ずっと応援しながら読めた。たまに出てくる九州の方言もいい。花岡先生の、卵子の老化への解釈が私には目から鱗で、こんな優しい考え方があるんだ…って。なんというか、珍しい設定なのもあるけど、ありきたりなハートフルストーリーではなかった。ラストも予想外なガッツでめっちゃ好み。これは忘れられない1冊になる。

  • えんちゃん

    前作おっぱいも良かったけれど、受精卵もとても良かった!何度も泣きながら読んだ。人工授精に関わる人々の物語。悩みながら葛藤しながら科学技術と生命の神秘に向き合っていく主人公。胚培養士のお仕事小説であり、血の繋がりを考える家族物語であり、結婚出産など女性の人生小説でもある。最後の突拍子もなくステーキを食べるシーンがすごく心に響いた。

  • sayuri

    デビュー作『おっぱいエール』に続き二作目となる本作もとても良かった。主人公は不妊治療専門クリニックで胚培養士として働く長谷川幸。不妊に悩む患者や生殖医療に関わる医師、胚培養士達の葛藤が伝わり何度も涙が込み上げた。日々、受精卵と向き合い命の誕生を祈る幸自身も出生に秘密があり自身の存在意義を模索している。様々な場面で共感し、その度に感情が揺さぶられた。結婚も妊娠も決して当たり前ではなく血縁が絶対でもない。幸せの形を決めるのは、無責任な第三者ではなく自分自身だ。今、生きている奇跡に感謝し命の尊さに想いを馳せる。

  • papapapapal

    東京の生殖医療クリニックで胚培養士として働く幸の物語。仕事に対する葛藤、扱いにくい後輩の指導、自分自身のコミュニケーション能力不足、長崎の実家に戻ることを期待する両親と、問題を抱える家族との関わり方など、全てに自信が持てず思い悩む幸。そんな幸と共になって考えたり涙したり、知らない世界を教えてもらいながらとても充実した読書時間を過ごせた。網子をはじめ、同僚たちの存在感もかなり良い! 2024年1冊目にして早くも年間ベスト候補入り。これは是非、たくさんの人に読んでもらいたい。

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