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こぼれ落ちる欠片のために

本多孝好

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087718843
ISBN 10 : 4087718840
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

真実を見抜き、罪を償わせる。
たった、それだけ。それだけのことが、なぜこんなにも難しい――?

マンションの一室で発生したある殺人事件の現場に向かった、県警捜査一課の和泉。
そこで出会った女性警官・瀬良の第一印象は、簡単に言えば「最悪」だった。
しかし、上の命令で瀬良とタッグを組み殺人事件を捜査することになり、
和泉は彼女の類稀な観察力を知ることになる。
二人の懸命な捜査により、事件のかたちが徐々に輪郭を帯びていくが、
待ち受けていたのは「正しい刑罰」の在り方を問う、予想外の真相だった――。

和泉と瀬良が立ち向かった最初の事件「イージー・ケース」ほか、
事件に関する証言を頑なに拒み続ける容疑者の謎を追う「ノー・リプライ」、
解決の糸口が見えない誘拐事件を描く書き下ろし中編「ホワイト・ポートレイト」を収録。
心揺さぶる結末に息を呑む、圧巻の傑作警察ミステリー!

【著者略歴】
本多孝好(ほんだ・たかよし)
1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。
1994年「眠りの海」で第16回小説推理新人賞を受賞。1999年同作を収録した『MISSING』で単行本デビュー。「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなどの高い評価を得て一躍脚光を浴びる。
著書に『MOMENT』『WILL』『MEMORY』『FINE DAYS』『真夜中の五分前』『正義のミカタ I'm a loser』『チェーン・ポイズン』『at Home』『ストレイヤーズ・クロニクル』『Good old boys』『dele』『アフター・サイレンス』などがある。

【著者紹介】
本多孝好 : 1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で第16回小説推理新人賞を受賞。1999年同作を収録した『MISSING』で単行本デビュー。「このミステリーがすごい!2000年版」でトップ10入りするなどの高い評価を得て一躍脚光を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    作家生活30周年記念作品にして、初の警察小説、本多 孝好、初読です。取り調べの難しさを感じさせる連作短編集、どの作品も読み応えがありました。素人がずっと嘘をつき通すのは、難しいんでしょうね。美貌の刑事、瀬良朝陽の取り調べを受けてみたい(笑) https://shueisha.online/articles/-/252008

  • パトラッシュ

    犯罪には必ず動機がある。その大半は金、嫉妬、憎悪などとして処理され、公には正義が実現したとされる。しかし中には捜査報告や裁判の判決には絶対に書かれない事情を抱え、罪が重くなる覚悟で犯行に及ぶ者もいる。真実を明らかにすることで傷つき苦しむ人が生まれるのは、果たして正義であり真実だと断言できるのか。そんな危うい均衡の上に辛うじて立つ犯人の心の叫びを、自らも正義と真実の間で苦しんだ瀬良刑事は見抜いてしまう。被害者に代わり罪を最大化するのが使命の警察官として、あまりに重い課題を背負ってしまった小さな肩が痛々しい。

  • いつでも母さん

    久しぶりの本多作品。作家生活30周年記念だそう。あら!好いんじゃないでしょうか。私は好み。連作3話・・っていうか、これでお仕舞じゃないですのね?って聞きたい。このバディこのままじゃ消化不良。瀬良をもっと掘り下げたい(笑)都倉のその後も知りたいし、モヤモヤを棚上げにしたくないのだ。しかし、取調室に私が呼ばれたらすぐ吐いてしまうだろうなぁ。やってもいないのに?(泣)←そこ?

  • 美紀ちゃん

    告白ゾーン→聞き取り捜査をしていて、何か話してくれそうな雰囲気になること。犯人に結びつく重要な証言を聞き出せそうな雰囲気になる時のこと。 全く喋らない女性刑事の瀬良。観察力が優れている。たまに発する言葉がヒントになり捜査や、取り調べが進んでいく様子が良かった。 3つの連作短編集で読みやすい。 続編ありそう。というかドラマ化しそう。 美しいという瀬良は、どんな女優が演じるのか?期待が高まる。

  • ちょろこ

    ひと味違う警察ミステリの一冊。予想外の真相だけではない。事情聴取等に重点を置き、真実を手繰り寄せるまでのそのアプローチを重厚かつ丁寧に描いた三篇はひと味違う読み応えが良かった。いかに相手の心を読み開くか、それは一種の頭脳戦でもあり心理戦でもある。その時間が実に面白い。鋭い観察眼が射抜いた心、怒り、やるせなさが渦巻き対峙する取り調べ室の空気感にはリアル感、緊張感を感じるほど。そして真実に辿り着くまでの時間の中、正しさ以上に苦しみが心に流れ込む刑事たちの姿もとても印象的。ガラス玉の目が映す真実をもっと見たい。

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