少女小説をジェンダーから読み返す 「若草物語」「秘密の花園」「赤毛のアン」が伝えたかったこと

木村民子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784750517889
ISBN 10 : 4750517887
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;19

内容詳細

少女だけでなく、大人の読者も魅了してやまない三人の少女小説作家。栄光に包まれた彼女たちの道のりは、決して平坦なものではなかった。彼女たちが闘ったジェンダーの壁を、その作品と生涯から読み解く。

目次 : 第1章 『若草物語』 反抗の叫び―ルイザ・メイ・オルコット(次女ジョーに憧れて/ 個性的な両親/ 一家の稼ぎ手として ほか)/ 第2章 『小公子』『小公女』から『秘密の花園』へ 野ブドウを摘んだ少女―フランシス・ホジソン・バーネット(栄光と失意の生涯/ 作家の道へ/ 児童文学作家、苦難の道のり ほか)/ 第3章 「アン」と「エミリー」 光と闇のはざまで―ルーシー・モード・モンゴメリ(日本の少女たちはなぜ『赤毛のアン』に熱狂したのか/ 望まれない女の子/ フランス人の男の子に対する蔑視 ほか)

【著者紹介】
木村民子 : 1948年、東京都に生まれる。お茶の水女子大学卒業。書籍編集、雑誌記者等を経て、損保会社の企画・運営に携わり、1999年文京区議会議員を2期務める。2013年から和洋女子大学非常勤講師となり、「家族と福祉」を5年間教える。NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事、NPO法人女性サポート大阪理事、日本国際児童図書評議会(JBBY)会員。絵本研究をライフワークとして「大人向き絵本講座」を各地で講演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • はるき さん

     女性の権利が今より遥かに制限された時代に名作を生み出した3人の女性作家。彼女たちの作品は眩く輝き続けますが、生身の人生はかなり厳しめ…。経済的自立を確立し、家族を助け、社会改革にも目を向ける。三者三様ですが、バイタリティーに頭が下がります。

  • タピオカ さん

    『若草物語』オルコット『秘密の花園』バーネット『赤毛のアン』モンゴメリ、3人の女性作者の足跡をたどり、時代背景を知ることで作品に込められた思いを探るという内容。共通していたのは、政治への関心が強く、経済的自立や家族を支えるために書いていたこと。赤毛のアンとその後のシリーズとは作者の状況が変わったことを知りなるほどと思った。

  • Miyoshi Hirotaka さん

    我国の児童文学は、名著や古典、低識字率時代の啓蒙本も含む豊富な内容。一方、少女文学という独立ジャンルが誤解の元になった。女性作家が女性を主役にしたものが女性読者を想定したとは限らないからだ。昨今のジェンダーの枠組みを当てはめるとさらに歪む。作者の人生と登場人物を重ね合わせて女性対社会、女対男の対立構図を描こうとしているが、今の価値観で過去を判断しているのと同じ。19世紀は戦争や疫病で死は今より身近にあり、親兄弟の早逝、それによる孤児の発生は珍しくなかった。愛ある家族への渇望として素直に読むべきだと思う。

  • 多津子 さん

    若草物語のオルコット・小公子のバーネット・赤毛のアンのモンゴメリ。女性の仕事が少ない時代に稼ぐために書き始めたが、始めは男性名で作品を発表したり、男性作家と待遇の差がある中どのように成功していったのか。少女に向けての物語には彼女たちの歴史や価値観や世相や当時の常識が織り込まれている。それをジェンダーという観点から分析した本。

  • 紅 さん

    家庭小説とも言われる『赤毛のアン』『若草物語』『小公女』等を取り上げて、ジェンダーについて論じた本。作者本人の人生と物語の内容の比較が面白かった。現代よりもっと(特に女にとっての)「結婚」の比重が高かった時代を生きた3人のそれぞれの人生。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品