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実験する小説たち(仮)物語るとは別の仕方で

木原善彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784779122811
ISBN 10 : 4779122813
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

言葉遊び、視覚的企み、まことしやかな事典、入れ子構造…小説の可能性を果敢に切り拓く「実験小説」のタイプ毎に、特徴、読みどころ、オススメ作品まで紹介する初のガイド。

目次 : 実験小説とは/ 現代文学の起点―ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』(1922)/ 詩+註釈=小説―ウラジーミル・ナボコフ『青白い炎』(1962)/ どの順番に読むか?―フリオ・コルタサル『石蹴り遊び』(1963)/ 文字の迷宮―ウォルター・アビッシュ『アルファベット式のアフリカ』(1974)/ 卜書きのない戯曲―ウィリアム・ギャディス『JR』(1975)/ 2人称の小説―イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』(1979)/ 事典からあふれる幻想―ミロラド・パヴィチ『ハザール事典』(1984)/ 実験小説に見えない実験小説―ハリー・マシューズ『シガレット』(1987)/ 脚注の付いた超スローモーション小説―ニコルソン・ベイカー『中二階』(1988)/ 逆語り小説―マーティン・エイミス『時の矢』(1991)/ 独り言の群れ―エヴァン・ダーラ『失われたスクラップブック』(1995)/ 幽霊屋敷の探検記?―マーク・Z・ダニエレブスキー『紙葉の家』(2000)/ これは小説か?―デイヴィッド・マークソン『これは小説ではない』(2001)/ サンドイッチ構造―デイヴィッド・ミッチェル『クラウド・アトラス』(2004)/ ビジュアル・ライティング―ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2005)/ 擬似小説執筆プログラム―円城塔『これはペンです』(2011)/ どちらから読むか?―アリ・スミス『両方になる』

【著者紹介】
木原善彦 : 大阪大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    実験小説は、そもそも小説なのだろうか。これはぜひ読んでみたいとどの作品についても思えないのだな。何を実験するのか、どういう創意工夫を加えるのか、なんてことを小説を読みながら体験したい気持ちは全くなく、ストーリーやナラティブを楽しみたくて私は小説を読む。この本は実験小説を紹介することが目的で、それぞれがひきおこす感動について触れていない。しかし、この中の何冊からも私は非常に感銘をうけたのだ。だから、作者がこういったテーマで作品を見る読み方と、私の読み方が違うということだと思う

  • コットン

    超実験的な小説ばかりを紹介している本。いろんなアプローチで実験的な小説にしている点が面白い。この中で読んでいるのは『裸のランチ』と『紙の民』ぐらい。一番読みたいと思ったのはグレアム・ロール『女の世界』で切り貼りでできた小説だが未訳で残念。まずはこちらもオススメ!や、附録:さらに知りたいひとのためにで紹介された本からかな。

  • harass

    英米文学者による実験小説紹介。アイデアと手法を解説。有名な「ユリシーズ」「青白い炎」「紙葉の家」「石蹴り遊び」やまだ未訳のものも(翻訳不可も)。正直なぜそのような面倒な書き方をしなくてはいけないかと疑問に思う小説ばかりであるが、著者がいうように、モダニストの小説は、推理物から、解決編を取り除いて、事件編だけを残したようなものだという。「作品は非常に精緻な情報と手掛かりから成っているのですが、名探偵は登場しないので、読者自らが探偵役を務めなければならないのです」初めて聞く作品が多い。世の中は広い。

  • いちろく

    該当すると評価される作品を読む度に、詳しい人からお話を伺う度に、書評集を読む度に、頭の中で徐々に大きくなる「実験小説の実験とは何?」という疑問。実験小説のカテゴリに共通している前衛的という評価は抽象的過ぎて、納得に至らない部分があった。そんな疑問に、具体的な例で説明しながら該当する作品を紹介するカタチで著者の答えを提示してくれる内容。「実験」について、枠に当てはめ過ぎない点も興味深い。ただし、紹介された本を実際に読む事で理解に至る点では、まだまだ奥が深い。小説に対する見方が、また1つ変わりそう。紹介感謝!

  • かもめ通信

    「新刊小説の帯や紹介文に“実験的”と書いてあるのを見るとそれだけで作品を読んでみたくなってしまう」という著者と違って、こと小説に関して言えば私は自分がきわめて“保守的”だという自覚があるので、おそるおそる読んでみた。「実験小説」の定義からはじまって、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』、ナボコフ『青白い炎』、コルタサルの『石蹴り遊び』へと続いていく。テーマ毎にまとめられた章の最後には取り上げられた作品と類似する手法を用いた小説の簡単な紹介も載っていて、細部まで興味深い。また読みたい本のリストが長くなった。

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