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広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像

服部龍二

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121019516
ISBN 10 : 4121019512
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2008
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

混迷の1930年代、外相・首相として、欧米との協調、中国との関係修復を模索した広田。だが、戦争は泥沼へ。東京裁判で唯一文官として死刑に処せられ、同情論が多い政治家・広田の実像に迫る。

【著者紹介】
服部龍二 : 1968(昭和43)年東京都生まれ。92年京都大学法学部卒業。97年神戸大学大学院法学研究科単位修得退学。博士(政治学)。拓殖大学政経学部助教授などを経て、中央大学総合政策学部准教授。日本外交史・東アジア国際政治史専攻。著書に『東アジア国際環境の変動と日本外交 1918‐1931』(有斐閣、2001年、平成13年度吉田茂賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Tomoichi

    226事件以降の戦前史はなんか気が滅入るので避けてきたけど、いつまでも30年に読んだ城山三郎の小説「落日燃ゆ」のままの知識というのもという事で購入。なんだかよくわからない人というのが正直な感想で、幣原外交だって破綻したから広田が出世する道を開いたわけだし、歴史の流れが彼を歴史の舞台に押し出し、歴史が彼の人生を飲み込んだ感じがする。出世とは何か?という事を彼の人生から感じてしまう。

  • 2ndkt

    著者は『落日燃ゆ』(城山三郎)で描かれている広田が、実像と異なると感じ「慎重に描き直した」。「広田はむしろ軍部に抵抗する姿勢が弱く、部下の掌握もできずにおり、そしてポピュリズムに流されがち」であったと指摘。城山小説にはなかった、部下の回想(広田への酷評)などは、説得力がある。/『落日燃ゆ』と本書を併せて読み、読者各々が広田の実像や外交指導者の在り方について思いを巡らすことが望ましい。なお、本書の初版刊行は2008年で、城山氏逝去の翌年。本書に対する城山氏のコメント、反論を聞けなかったことが惜しまれる。

  • terve

    A級戦犯において、絞首刑となった唯一の文官という人物についての本です。軍部に抵抗できず、ポピュリズムに流されがち。さらには大事な局面で熱意を失う。非常に人間らしい人物ではないでしょうか。対ソにおける考えは、やはり当時として唯一の存在でありましたが、マリクとの会合も不発に終わり、全てが裏目に出ている印象が、あります。本書のように実像を明らかにしていくものが増えていくと良いですね。

  • 樋口佳之

    皆さんのレビュー通りの本です。著者の著作3冊目ですが、この本も整理され、読みやすい内容だと感じました。/戦時期の叙述はやっぱり軍人中心になりがちな訳で、文官で唯一絞首刑となった悲劇の宰相というイメージしかなかった(小説は未読ですけど、ドラマの影響かな)廣田弘毅の像を得る事ができました。/夫人が自殺されてしまったことは読んでいて辛いものがありました。何らの責任もないだろうし、裁判の情状にも影響はなかっただろうに。

  • fseigojp

    日本のアジア主義外交の源流を知るのに有益だった

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