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パリ 下 エクス・リブリス・クラシックス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560099032
ISBN 10 : 4560099030
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

互いに愛し合い、慕い合うこのふたりの兄弟は、なお苦しまなければならないのだろうか…。「ルーゴン=マッカール叢書」で描いた第二帝政期以後の、さらに激変した現代都市パリを活写した驚きの超大作。

【著者紹介】
エミール・ゾラ : 1840‐1902。フランスの小説家。イタリア人技師の子としてパリで生まれる。7歳で父を亡くし、やがて母と祖母と南仏エクサン=プロヴァンスに移住。中学ではポール・セザンヌの知己を得、以後長い友情が続く。18歳で再びパリへ出るが、二度の大学入試に失敗。進学を断念し、22歳のとき出版社アシェットに勤める。同年、フランスに帰化。このころから小説家を志し、一方でマネなどの印象派画家を擁護する美術評を発表するようになる。1871年から93年にかけて、『ナナ』『居酒屋』『ジェルミナル』などの代表作を含む全20巻の叢書“ルーゴン=マッカール”(副題「第二帝政期における一族の自然的・社会的歴史」)を、ほぼ年1冊のペースで刊行し、小説家としての地位を不動のものとした。つづいて、神父ピエール・フロマンを主人公とする連作「三都市」―『ルルド』(1894)、『ローマ』(1896)、『パリ』(1898)―を発表

竹中のぞみ : 1956年生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒。上智大学大学院文学研究科フランス文学専攻修士課程修了。ボルドー第三大学大学院博士課程修了(フランス文学比較文学第三期課程博士)。現在、北海道大学メディアコミュニケーション研究院教授。専門はフランス文化論・フランス地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 星落秋風五丈原

    下巻は、ブーローニュの森にサルヴァを追う警察がやって来る所から始まる。新興ブルジョアジー代表のデュヴィヤール男爵家は、モンフェランら政治家を除けばヒエラルキーのトップに立つ。しかし、金持ちであっても決して幸せではない、というゾラのブルジョアジー観が反映された一家になっている。娘カミーユは、母エヴの愛人ジェラールと結婚すると宣言。エヴは悲嘆にくれる。一方、男爵にも愛人の女優シルヴィアーヌがいた。エヴの息子イヴサントはド・アルト大公夫人に迫られながらも、本気で女性と恋に落ちる気がなさそうだ。

  • kthyk

    相対的で未完の近代がその内容、ゾラはどこまでもリアルでナチュラル、近代自然主義の方法に多いに満足している。「読メ」参加当時のカフカの「城」に昨日「いいね」をいただき読み返してみたが、カフカとゾラは方法は全く違うが内容は同じではないだろうか。どちらも「未完・不在・不正義・不条理な近代」を描く。南に大都市パリが広がるモンマルトルの丘での、信仰を失ったピエールと、近代技術への期待と不安にかられるギョーム。内容は二人には欠かせない人間の持つ正義と幸福。ルルド、ローマと続いたフロマン神父の物語は「パリ」で完結する。

  • ラウリスタ〜

    自暴自棄になった兄貴が、建設中のサクレ=クール寺院(カトリックと共和制の悪しき癒着の産物)の地下に新型爆弾を設置、追い詰めた弟は「まず俺を殺してからいけ!」。殴っちゃった兄ちゃん我に返る。せやから爆弾じゃなくて、自動車作りましょうね。兄ちゃんの恋人は弟の物に、若いから仕方ないね。ルーゴン=マッカール叢書では毎回派手に爆発していたパリだが、今回は(もう共和制だし革命してもなあ)テロの無益さに気がつき、ノーベルさんみたいに「爆弾から原動機へ」とギリギリで舵を切る。さあこれからパリが世界を征服するぜな植民地主義

  • きりぱい

    百年前のパリ。信仰を失って苦悩する神父ピエールは、爆発事件によって化学者の兄ギョームとの絆を取り戻す。貧困層の窮状からブルジョア層の苦渋まで、あらゆる問題がごちゃまぜの醸造桶に見立てたられたパリで、癒し合いながら新たな苦悩を生んでしまうむせるように美しい兄弟愛が何とも・・。宗教に代わる科学の進歩を見据え、「人類は前進している」とゾラは書いたのに、慈善のきりのなさ、テロ行為という正義の矛盾、改革が果せない政界は百年経った今でも相変わらずなのだった。最大の不幸という言葉を沈痛の思いでいなすくだりが心に残る。

  • はる

    化学者ギョームの爆薬が一人の労働者に盗み出された。爆弾は金融ブルジョアの玄関を破壊し、帽子を届けに来た少女一人が犠牲になった。当時のパリはこのような不穏な街だった。政府の収賄事件も発生していた。パリは貧富差に引き裂かれ、宗教はこれを助けていた。 主人公ピエールと貧者への施しに一生を終えるローズ神父の会話。貧者救済の限界に苦悩するピエールと科学が社会を改善すると思う兄ギョームの会話。社会変革を夢想する者たちが礎にするフーリエの夢想的共産主義やプルードンの無政府主義の不明瞭な会話の応酬などが印象的だった。

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