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この私、クラウディウス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622048060
ISBN 10 : 462204806X
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

病弱で吃音症、足をひきずり歴史書に埋もれ、帝位など夢見たこともなかったはずの、この私が…。謎の第4代ローマ皇帝の〈自伝〉?傑作歴史小説、待望の翻訳。

【著者紹介】
ロバート・グレーヴズ : ロンドン郊外のウィンブルドンに生まれ、チャーターハウス校在学中に詩作をはじめる。1914年第一次世界大戦勃発とほぼ同時に陸軍入隊。従軍中の’16年に最初の詩集「Over the Brazier」を出版。’19年オックスフォード大学セント・ジョーンズ・コレッジに入学して英文学を専攻。’26年カイロの王立エジプト大学に英文学教授として赴任するが、1年で辞任。’29年から地中海のマヨルカ島で創作活動に没頭し、自叙伝「Goodbye to All That」や本書「I,Clandius」(’34年)とその続篇「Claudius the God and his Wife Messalina」(’34年)、20世紀最高の愛の詩集と評価の高い「Collected Poems」(’38年)など初期の代表作品を生み出す。ほとんど終生マヨルカ島の小村デヤに暮らし、詩、小説、評論、神話研究、随筆、伝記、翻訳、子供向け読みものなど幅広いジャンルにわたって130冊以上の著作をのこし、90歳の長寿を全うして没する。本書はジェイムズ・テイト・ブラック記念賞とホーソンデン賞に輝き、これまで16カ国語に翻訳されている

多田智満子 : 詩人。1930年生まれ。主な詩集として「多田満智子詩集」(’72年)「定本多田満智子詩集」(’94年)「川のほとりに」(’98年)「長い川のある国」(2000年)、最近の散文作品に「森の世界爺」(’97年)「動物の宇宙誌」(2000年)「十五歳の桃源郷」(2000年)、訳書に「ハドリアヌス帝の回想」(’63年)など多数

赤井敏夫 : 神戸学院大学人文学部教授。1957年生まれ。著書に「トールキン神話の世界」(’94年)ほか、訳書に「カオスの自然学」(’86年)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    この本は塩野さんやギボンの本とはまたかなり異なった意味でかなり楽しむことができました。自伝という体裁をとったカリグラ帝とネロ帝の間に皇帝となったさえない男の繰り言のような感じの話が結構出てきてよみでがあります。お気に入りさんの感想を読んで読みましたが大当たりでした。

  • ケイ

    読んでいて気が滅入る。ローマの皇帝やその周辺では、まともな人が消されていく。悪知恵のある者が毒を用い、自分とって都合の悪い人たちを次々に殺していく。 アウグスティヌスも次の皇帝のティベリウスもリウィアの言いなり。ともに最期は殺され、次はあのカリギュラ。そしてこのクラウディウスが棚ぼた的に皇帝に。滅入る読書なのだが、クラウディウスには人を正しく見る目があるからこそ、その視線から書かれているからこその滅入り。良い者と悪い者が正しく描かれている。塩野七生さんの同時代を読み直そうかしら。異なる視点でも読みたい。

  • yumiha

    『ナイフをひねれば』でホロヴィッツが本書のサイン本を持っており、我が友と呼んでいたので、興味を持った。古代ローマ帝国の歴史を4代皇帝となったクラウディウスが語る。混乱を招くよく似たカタカナ名前に振り回され、何度も登場人物一覧(100人以上💦)や皇帝一族系譜を確かめた。残虐で有名なカリグラとネロに挟まれた語り手クラウディウスは、肉体的ハンディを持ち、政治にも権力にも関心のない学者肌タイプなのに、なぜか皇帝になってしまった姿が描かれている。カタカナ名前の区別が苦手で世界史にも疎い私でも面白かった。

  • 星落秋風五丈原

    貧弱な体に吃音症、足を引きずり母からも疎まれ歴史研究没頭していたクラウディウス。ところがカエサル、アウグストゥスの後継を巡って有力候補が次々と抹殺されてゆく中を彼は一人生き延びて、とうとう自分でも思ってもみなかったローマ皇帝になる。謎の多いローマ帝国第4代皇帝クラウディウスを中心に渦巻く陰謀、並み居る悪女達、めくるめく古代ローマの世界を描いた著作。

  • まふ

    素晴らしい。面白かった。アウグストゥス、リウィア、ゲルマニクス、ティベリウス、カリグラのパクスロマーナ時代の裏からの話を丹念に記述して破綻がない。何と言っても、クラウディウス自らの処世の賢さに感動を覚える。運命に逆らうことなくいつかチャンスが来るのを待つ。訳文が優れているので、真に読みやすい。「背教者ユリアヌス」の辻邦雄の悪文に比べれば、レベルが高い。まして、あの塩野七生の「ならば」文章に比べれば月とスッポン。おととい来い、ぐらいの差がある。

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