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本書はフランス十九世紀文学を代表するジョルジュ・サンドの生誕二百年を記念して企画されたものである。第一部は初期の代表作『アンディヤナ』と『レリヤ』を中心に扱う。これらは若き日のサンドがペン一本で流行作家となるための苦闘の跡がにじみ出た作品である。第二部では円熟期の作品をおもに扱い、サンド文学の真髄に触れる。第三部は長い作家生活の最後の時期にサンドがいかなる夢を描いたかを見る。最後にサンドの作品群という広大な世界を探索するにあたってこれまでと切り口を変え、「語り手」の問題を考察する。
目次 : ジョルジュ・サンドの生涯と作品/ 第1部 女性作家のエクリチュールの戦略(『アンディヤナ』の戦略―流行作家への道/ 『レリヤ』改訂の意図を考える)/ 第2部 芸術、そして社会へのまなざし(ジョルジュ・サンドの小説における芸術家像/ 田園小説四部作に見る、パリと地方と理想郷 ほか)/ 第3部 未来への夢―晩年のサンド(『マドモワゼル・メルケム』に見る理想の女性像―三十五年後のサンド流ユートピア/ ジョルジュ・サンドと犬―『アンディヤナ』から『犬と聖なる花』まで)/ 第4部 ジョルジュ・サンドの物語世界における「語り手」の意匠―特別研究(女性作者の内在的創造戦略と「語り」の手法―『アンディヤナ』 謎の「語り手」と「私」(je)/ 多声的物語世界と「語り」のパラダイム―『レリヤ』から『モープラ』へ ほか)
【著者紹介】
秋元千穂 : 慶応義塾大学講師
石橋美恵子 : 筑紫女学園大学教授
坂本千代 : 神戸大学教授
高岡尚子 : 一橋大学講師
西尾治子 : 慶応義塾大学講師
平井知香子 : 関西外国語大学助教授
吉田綾 : 大谷大学任期制助手
渡辺響子 : 明治大学専任教師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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