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部屋には葦が生えている

新馬場新

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784575248371
ISBN 10 : 4575248371
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

気づかぬうちに犯罪の片棒を担ぐことになってしまった「私」は、共に逃亡することになった手塚という男と話すうち、幼少の頃、解けないはずの謎を解いてしまったことを思い出す。それはノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年の思い出。ひと夏立ち寄った海沿いの町で、かつて「ぼく」だった「私」はかけがえのない出会いと経験を重ね、償うことの出来ない過ちを犯した。「私」は過去と向き合うため、記憶が眠るその町に向かうことになる。人間として試行し続けることの尊さを突き付ける、ジュブナイル×暗号ミステリ!

【著者紹介】
新馬場新 : 1993年神奈川県生まれ。明治大学法学部卒業。2020年『月曜日が、死んだ。』で第3回文芸社文庫NEO小説大賞を受賞しデビュー。22年『サマータイム・アイスバーグ』で第16回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞。24年『十五光年より遠くない』(ガガガ文庫)で第2回北上次郎オリジナル文庫大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • よっち

    気づかぬうちに犯罪の片棒を担ぐことになってしまった主人公が、共に逃亡することになった手塚と話すうち、かつての夏の記憶を思い出していく青春ミステリ。ノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年夏にかけがえのない友人・夏と出会い、償うことの出来ない過ちを犯した過去。懐かしさとともに子どもならではの純粋な疑問や、暗号を解く興奮を思い出す一方で、考えることやなぜという問いを過去と現在を交錯させながら描いていて、今だから気付けることを噛み締めつつ、不器用でも考え続ける大切さが描かれる結末は良かったですね。

  • ほたる

    世界が終わるかもしれないあの夏の思い出。暗号を解読するために思考を働かせること。夢中になって取り組んでいる姿が眩しかった。わけもわからず鵜呑みに出来るようになってしまった現代で、「考える」楽しさを知った思い出にもう一度目を向けるのが必要なんだ。

  • ひとまろ

    暗号でメッセージを伝える。旧友が会社名に込めたメッセージはちゃんと伝わったようで良かった。本文にはないけど解読すると読者にもわかる仕掛けが。一応解きました!

  • keisuke

    少年の日の苦い思い出と、何も上手くいっていない現在が交差しつつ、過去の謎を紐解いていくミステリー。主人公(名前は暗号のままだけど、解読間違ってなければ『夏』と電車てことで良いはず)と同世代ってこともあって、1998年の描写が懐かしすぎてめちゃくちゃ引き込まれた。暗号も考えたら解ける内容で、読み応え十分。翻訳が辞書ひきながら小学生がしたにしては、意訳がうますぎる点は引っかかった。

  • 📖®書店員🍵

    夏休みの学生さんに是非読んでほしい! 不穏で薄暗い冒頭から爽やかで鮮やかな夏への場面転換。過去の、ひと夏の思い出はぼくのなつやすみというゲームを連想させる。でもそこはゲームのように楽しく無邪気なだけでなく、ミステリの風が舞い込み子供なりに疑問をぶつけ、言葉を繋ぎ、感情を膨らませ、もがきながら小さな答えを見つけていく。『ぼくちゃん』の成長を垣間見れるし、『夏』との時間は唯一無二の思い出になる。所々掘り下げてほしいなと思う部分はあるが、最後の切なさに思わずうるっとしました……。

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