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ラナと竜の方舟 沙漠の空に歌え

新藤悦子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784652206171
ISBN 10 : 4652206178
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

気がついたら、沙漠の町の前に立っていたラナ。隣にいた男の子ジャミルは「竜に乗って空を飛んできた」と言いますが、ラナは、いつ、どうやって来たのか覚えがありません。
その町は、沙漠のオアシスだったのが、いまでは人には見えない〈蜃気楼の町〉になっていました。竜は、いのちの危険にさらされている子どもを救いだして連れてきていたのです。
故郷から逃げ出そうとしていた自分も、危ないところを助けられたのだろうか? そうだとしても、これからどうすればいいの? どこへ行けばいいの? どう生きていきたいのか、ラナは自問します。
イランやトルコなどの中近東に造詣の深い著者が、死の危険と隣り合わせの子ども達への思いをこめて綴った、方舟の町を舞台にした物語。

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Book Meter Reviews

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  • 夢追人009

    「竜の方舟」に乗って砂漠の中にある蜃気楼の町へ運ばれてきた少女ラナとジャミル少年は次の行く先も判らないけれど辿り着いた土地で親切な大人たちに助けられて日々を生きてゆく。竜は何も語らずに子供たちを任意の場所に降ろして、また空に舞い上がって次の場所へと飛んでいきます。本書には未来に対する不安や暗さはなく運命を受け入れ勇気を振り絞り自分の決断を信じて次のステップに進んでゆく少年少女の姿が描かれています。現実の中近東の難民の方々の人生は苦難に満ちていますが、本書を読むと不安を吹き飛ばし勇気づけられる事でしょうね。

  • ☆よいこ

    児童書。ファンタジー。佐竹美保さんの絵がぴったり▽女の子は髪を隠し学校に通うことが許されなくなり、祖国から逃げ出したラナは突然砂漠の町にいた。巨大な竜が眠る間、「竜の方舟」という町に滞在する。竜にキャラバン隊と一緒に旅に出るか、町に滞在するかを迫られ、ラナは少年ジャミルと共に町に残る。次のキャラバン隊が来たら、ジャミルはおばあちゃんの家に行くと言う。ラナは自分がどこへ向かえばいいのか、何がしたいのか悩む。ラナは竜使いのマジュヌーンに会うため、高い塔に登る決心をする▽難民の時代どこへ向かうか。2024.4刊

  • kanki

    優しい竜に運ばれて降りた砂漠の町。どんな嘆きも、両手を広げて受け止める町。世界には、扮装や災害で難民となってしまう人たちが多くいる。

  • さく

    佐竹美保さんの絵に惹かれて。おそらく新藤さん初読み。ラナとジャミルは、気づくと竜に乗っていて、竜に運ばれて蜃気楼の街「竜の方舟」に辿り着く。そのまま竜の方舟で過ごすか、竜に乗って新たな場所に行くか選ばなければならない。いかにもなファンタジーだけれど、戦争や難民についても触れられていて、ラストも、ほんとにこれがハッピーエンドなのかはわからない。新藤さんの他の作品も読んでみたい。

  • マツユキ

    ラナは気がつくと、砂漠の中の町の町にいた。どうやら竜にここまで連れてこられたらしい。祖母の家に行く途中のジャミルと、その町で過ごすことになるが…。高い塔に住むマジュヌーンと美しい少女の顔を持ったフープーと、いかにもファンタジーな始まり方でしたが、ストーリー自体はシンプル。現実の戦争を思わせる描写があり、重いです。逃げ出してきた子どもたちを温かく迎えてくれたこの町は有り難い。旅立つ理由もあれば、とどまる理由もある。悩む少女の祈りが心を打ちました。この町の生活も大事にしたい。

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