地面師たち

新庄耕

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087716849
ISBN 10 : 4087716848
フォーマット
出版社
発行年月
2019年12月
日本
追加情報
:
288p;20

内容詳細

ある事件で母と妻子を亡くした辻本拓海は、大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。ハリソン一味のメンバーは、元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはひと仕事を終え再集結し、ハリソンの提案で次に狙いをつけたのが泉岳寺駅至近にある広大な土地。市場価格100億円という前代未聞の案件だった。一方、定年を間近に控えた刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた。
次々と明らかになる地面師たちの素顔、今だかつてない綱渡りの詐欺取引、難航する辰の捜査。そして、地面師の世界に足を踏み入れた拓海が知った衝撃の事実……。それぞれの思惑が交錯した時、待ちうけていた結末とは――。
地面師たちの組織的犯罪を、圧倒的なリアリティーで描いた新時代のクライムノベル。


【著者略歴】
新庄耕(しんじょう・こう)
1983年、京都府生まれ。神奈川県在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年、「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞受賞。著書に『狭小邸宅』『ニューカルマ』『カトク 過重労働撲滅特別対策班』『サーラレーオ』がある。


【著者紹介】
新庄耕 : 1983年、京都市生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年「狭小邸宅」で第三六回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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実話ベース。初読みの作家さん。こんな緩い...

投稿日:2021/04/12 (月)

実話ベース。初読みの作家さん。こんな緩いチェックでOKなんだという気もしたが、追い詰められていたところで、食いついちゃったんだろうな。思ったより軽いタッチではあったが及第点。

マスター さん | 千葉県 | 不明

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狭小邸宅でデビューを飾った新庄耕の2019年...

投稿日:2021/04/10 (土)

狭小邸宅でデビューを飾った新庄耕の2019年作。五反田の廃旅館を巡る巨額の詐欺事件をモデルにしている。 本作はまっとうから外れ、地面師グループの末端を担うことになってしまった主人公たちの話。泉岳寺の尼僧所有の広大な土地を狙う巧妙な手口と終盤の手に汗握る展開はスリル満点。 氏の小説はカトクを除き割とバッドエンドが多いのだが、乾いた感触はあれど不思議と過度に感傷的にならない点がさっぱりした読後感を生む。 本作は特に主要キャラクターが個性豊かで魅力的だ。悲惨な過去を持つ主人公の青年、地面師グループのドン、詐欺に手を染めた司法書士、欲望塗れのエセ宗教家等々、別に誰に感情移入するでもないが衝き動かされるように躍動する彼らに魅せられてしまう。氏の最高傑作。

エンリケ後悔王子 さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 旅するランナー さん

    醜く歪んだ世の中で、したたかなものが笑い、弱きものが泣く。土地売買の詐欺チーム、地面師たちのドぎつく見事な騙しのテクニックに、ダメとは分かりつつ、ハラハラドキドキワクワクする怪作。そして、彼ら騙す側だけでなく、彼らに騙される側、彼らを追う刑事、それぞれの人間性・人生が描かれ、物語に深みをもたらしてます。特に、身の毛もよだつ冷静な悪、リーダー役ハリソン山中は犯罪小説史に残る野郎です。マジです。

  • fwhd8325 さん

    面白い小説でした。積水ハウスの事件で、地面師という名称があることを初めて知ったのですが、あれだけの金を動かすからか、頭がいいからなのかわかりませんが、緻密に計算された世界だと思いました。欲の塊同士だから、都合のいいようにしか考えないところに、詐欺の妙味があるんだと思います。

  • utinopoti27 さん

    現代社会の闇に切り込む作品を発表し続けている新庄氏の最新作は、実際に起きた「積水ハウス事件」にヒントを得た「地面師」がテーマだ。熟練のプロをも騙す巨額詐欺事件のメカニズムはもとより、詐欺グループと、事件を追う老刑事の人間模様をじっくり掘り下げる、小説ならではの視点が実に興味深い。相手の冷静な判断力を阻害する狡猾な仕掛け、手に汗握るディール・・。緻密に計算されたプロットと、綿密な取材の積み重ねこそが、こうしたクライムノベルの緊張感と迫真性を生み出すことを、あらためて思い知らされる、一気読み必至の力作。

  • buchipanda3 さん

    不動産売買詐欺を行う地面師を描いた犯罪小説。数年前に大手企業が巨額の被害に遭った事件が話題となったが、それほどのお金が動くのになぜ騙されるのかと思っていた。今作はその事件を意識したもので、彼らの手口がリアルに語られていた。ビジネス交渉は人間ごとなので、ライブ感というか瞬時の流れみたいなものがある。後になって冷静になって考えれば、というのは通用しない。そのせめぎ合いがいい感じで表現されていたと思う。展開は割とオーソドックスだったが、ハリソンの不気味さと鍵ガチャの場面の普通の人間臭い一面が印象的だった。

  • やっちゃん さん

    これは大当たりで面白かった。序盤からずっと緊張感途切れなかった。展開が遅くてこれ上巻だっけと確認してしまった。好みのバッドエンドでした。まさかのサバイバル登山シーンに大興奮!参考文献見たらやはり服部文祥だよ笑。

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人物・団体紹介

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新庄耕

京都府京都市出身、慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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