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近現代日本における政党支持基盤の形成と変容 憲政常道から五十五年体制へ Minerva人文 社会科学叢書

手塚雄太

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784623079063
ISBN 10 : 4623079066
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2017
Japan

Content Description

本書は、昭和恐慌期から高度成長初期において、政党および政党所属の代議士が社会とどう関係を構築しようとしてきたのかについて、利益団体・後援会を中心に考察するものである。戦前から戦後にかけて、何が変わって何が存続したのか。地方の声を中央でどう反映させたのか。政党政治の崩壊から再生に至る激動の時代の政党と社会の様子を、歴史学と政治学の複眼的な視座から描き出す。

目次 : 支持基盤からみた政党の戦前と戦後/ 第1部 戦前期二大政党の模索と帰結―政党内閣期以降における支持拡大の試み(恐慌期における二大政党の経済政策論争―政友会の「産業五ヶ年計画」を中心に/ 農村利益の噴出と政友会―第六六議会の「爆弾動議」と「憲政常道」/ 政党内閣崩壊後の利益団体と二大政党―多様化する「民意」への対応)/ 第2部 代議士の支持基盤からみた戦前と戦後の連続と断絶―加藤鐐五郎にみる関係性の変容(戦前期名古屋における個人後援会―支持基盤の形成と展開/ 戦時体制下の代議士と利益団体―支持基盤の維持と更新/ 公職追放された代議士の占領期と戦後―支持基盤の再生/ 戦前派代議士からみた戦後復興と高度成長―支持基盤の再構築と終焉)/ 「憲政常道」から「五十五年体制」へ―戦前期二大政党の模索と遺産

【著者紹介】
手塚雄太 : 1984年生まれ。2016年國學院大學大学院文学研究科史学専攻博士課程後期修了。博士(歴史学)。現在、鎌ケ谷市郷土資料館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 庄屋之者

    第U部では名古屋出身の代議士であった加藤鐐五郎に焦点を当てて、その支持基盤をいかに形成し、戦後にかけていかに変容したかを論じられている。いかに強固な基盤を築いても時代と共に揺らぐものであり、政治家はその基盤を不断の活動により維持し続け、拡大せねばならず、その点を日記から臨場感をもって感じることができ面白かった。地方代議士の研究において日記以外の史料から裏付けをとることがいかに難しいかも感じることができた。

  • Naoya Sugitani

    戦前期日本の政党の政策の歴史的意義と、戦前日本の政治家の支持基盤の形成を描いた一冊。戦前戦後の政治の連続性についても指摘している。第一部では政友会が昭和恐慌期に国民生活改善のための政策を確立したことを、第二部では1人の政治家がどのように業界団体と関係を構築して支持基盤としたのか、その地道な活動が描かれている。既に爛熟期に入ったかに思われていた政党政治史研究だが、まだまだ開拓の余地ありと思わせてくれる、久々の重厚な研究である。

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