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怪異と遊ぶ

怪異怪談研究会

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784787292674
ISBN 10 : 4787292676
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、『トワイライトシンドローム』、「意味が分かると怖い話」―怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。

目次 : 第1部 怪異を語る(幽霊に萌える、怪異で遊ぶ/ 語り継がれる狸合戦―阿波における憑依と遊戯/ 怪談師の時代/ 「意味が分かると怖い話」とは何か―「似ている話」を探して、作って、読み換える、遊び)/ 第2部 怪異を表現する(分かたれた「己」で、遊ぶ―森〓外「不思議な鏡」が映し出す分身譚の愉しみ/ 大正、“霊交術事件”の夏―奇術としての心霊術/ 透明人間現る―隠れる物語から露わにする物語まで)/ 第3部 怪異を操る(一九八〇年代の「こっくりさん」―降霊の恐怖を払拭する「キューピッドさん」の戦略/ 怪異と「遊ぶ」装置―『トワイライトシンドローム』を手がかりに/ 怪異に学び戯れる人々―妖怪文化を育む虚構の共同体に着目して)/ 特別座談会 怪異を創る楽しみ

【著者紹介】
一柳広孝 : 1959年、和歌山県生まれ。横浜国立大学教育学部教授。専攻は日本近現代文学・文化史

大道晴香 : 1985年、青森県生まれ。國學院大學神道文化学部助教。専攻は宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    怪異と遊びの関係性に注目した論集。それぞれの論文の主題となっているものがこっくりさんにトワイライトシンドローム、意味怖に怪談師、阿波の狸合戦と興味深いものばかり。特に興味深いものとしてはこっくりさんからキューピドさんへの変遷と戦略とそれでも脱色できない何かを扱ったものや、鴎外の自分のパロディとしての分身、口碑から文学へ変化していった狸合戦の部分かな。全体的に過去から現在への恐怖に見える価値観の変遷といったものを扱っている論文が多い印象で、HPLの名言、恐怖は最も原始的な感情を思い出させる一冊であった。

  • へくとぱすかる

    いやもう、表紙が怖いです〜〜。だけど怪異そのものというより、怪異をどのように受容してきたか、端的に、どう楽しんできたのか各地の歴史を発掘する内容。人間の「怖いもの見たさ」への探求である。阿波の狸合戦といえば、どうしてもアニメの「ぽんぽこ」を連想する。桂米朝が声優をつとめた金長大明神にかかわる伝承が興味深い。「意味が分かると怖い話」は一度読んでみよう。ゲームと学校の怪談の親和性はおもしろい。実際に分析を進めていったら、どんどん展開していくような気がする。「「学校の怪談」はささやく」も再読してみようと思う。

  • ワッピー

    【日本の夏は、やっぱり怪談2022】イベント参加本。怪異怪談研究会による娯楽・趣味としての怪談トピック。古典怪談のパロディ発生の意味、狸合戦伝承、明治期の怪談ブームと怪談師、意味怖話の楽しまれ方、ドッペルゲンガー、日本に上陸した降霊会、透明人間の両面性、こっくりさんの変容、学校を舞台としたホラーゲーム登場、町おこしと妖怪といったテーマを扱い、日本のオカルト史をたどるという意味でも面白い。見えない人間の意味を追求した第七章の「透明人間現る」は【世界を批判する怪異】で、まさにこれが社会的妖怪そのものです。

  • ∃.狂茶党

    東アジア恠異学会の本に比べて、とりあげる題材からか、文献学的な雰囲気は、薄めで、カジュアルな印象。 オカルトに興味あるけど、あんまりおかしな本や、いたずらに難しい本ではなく、ちゃんとした知識が欲しい人におすすめです。

  • qoop

    怪異を媒介としたコミュニケーションのあり方を、複雑で多様性を秘めた文化的事象である〈遊び〉という切り口で探った論稿集。意図しない偶然性を本義とする怪異は、決められた遊びのルールの内から時に逸脱し、ルールの変更を余儀なくし、それが遊びの新たなルール/コミュニケーションの可能性を広げる。遊びが内包するアンコントローラブルな側面が強調され、同時に怪異を宥めてコントローラブルな埒内に収めようとする心性の両側面が見てとれる点で、本書のテーマ設定は秀逸と感じた。

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