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和解 新潮文庫 改版

志賀直哉著

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101030012
ISBN 10 : 4101030014
Format
Books
Publisher
Release Date
May/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ykmmr (^_^)

    「言わずもがな。」の彼の時点的小説。『暗夜行路』と同じく、展開はゆっくり。簡単に言うと、例え『親子』であろうと、拗れた紐をほぐす事は難しい。んで、自分の気持ちに正直な2人で、それが余計に強調される。まあ、簡単に『仲直り』されたら、こちらも読む醍醐味はなく、志賀文章に引き込まれて読まされる事もなかろうが。結局『暗夜行路』と同じ、文章を読まされ、展開に納得させられてしまうのである。父子の『和解』は時間を有しても、その『告白文』はさらっと行ったのだろう。それに、作者自身も『父』として、困難がある。

  • まふ

    二十年前、朝の通勤電車内で読書中に思わず涙を流した経験の一冊がこれであることを突然思い出して忙中閑的に読んだ。内容はすっかり忘れていたため新鮮ではあるが、風景は全くの私小説風景であり、いかにも志賀直哉的世界だ。父親との感情の突っ張り合い、もつれ合いをお互いに不自由だと感じてはいるが、プライドがぶつかり合って言い出せない状況を乗り越えて、ついに息子の自分から申し入れたところでの父親が流した涙が読み手の自分の心にグッと来たのだと思う。もう一度読む機会はなかろう。

  • mura_ユル活動

    先日、奈良の旧志賀邸を訪れ、何か読もうと思った。主人公順吉、父との不和からの和解。p36からp62までの赤児(女の子)の急変から亡くなるまでが辛かった。描写が細やかで引き込まれた。父と和解後、我孫子の家に帰って妻の「お目出度う」にホッとした。我孫子の家を去る父の「或る表情」は作者は描写はしていないけれど想像した。

  • bura

    「昔の名作を敢えて手に取る」4冊目。父との長い不和、主人公の順吉は麻布の実家から我孫子の地に移り住み、そこで長女を授かるも不幸にして亡くしてしまう。益々父との仲は悪化し具合の悪い祖母の面会もままならなくなる。所が次女が産まれた事で父に対する思いが変化していく。長女が亡くなる迄の哀れな猫写と次女が産まれる命の誕生を見つめた主人公の心の喜びがとても伝わって来る。父との葛藤は同族嫌悪であり、誰もが通る道かも知れない。順吉は我が子の死と誕生を持って、それを克服して行った。父子の心の彷徨いと和解。良き物語だった。

  • Tadashi Tanohata

    私も父と和解が必要であった。父は頑固で私は若輩で、うまく交えてなかった気がする。しかし、お互いに時が解決すると思っていたふしがあった。だが、そうこうしているうちに父は若くして亡くなり、その機会を失った。どんな苛酷な関係であれ、和解する機会があることは、貴重なことで、成就するしないに関わらず努力することが成長を促す。機会を失ったものは本を読むべし。

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