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「表現の自由」の明日へ 一人ひとりのために、共存社会のために

志田陽子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784272240142
ISBN 10 : 4272240145
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2018
Japan

Content Description

“歌う憲法学者”による未来に開かれた表現の自由論!誰もが表現者になれる現在、ヘイトスピーチ、著作権侵害など新たな衝突が起こる一方で、秘密保護法や共謀罪、公文書改ざんで民主主義は揺らいでいる。だから何度でも立ち返る。なぜ「表現の自由」か、と。

目次 : 第1章 表現者の足跡―なぜ「表現の自由」か(「表現の自由」の足跡/ なぜ「表現の自由」か ほか)/ 第2章 一人ひとりの人格権と「表現の自由」(「表現の自由」と人格権/ 名誉毀損 ほか)/ 第3章 民主主義と「表現の自由」(民主主義と「表現の自由」と「知る権利」/ 民主主義における表現の「自由」 ほか)/ 第4章 共存社会と「表現の自由」(「生きるということ」を支える「表現の自由」/ 多文化社会―マイノリティ性との共存 ほか)/ 第5章 文化芸術と「表現の自由」(法からの自由としての文化芸術の自由/ 文化芸術支援と「表現の自由」 ほか)

【著者紹介】
志田陽子 : 武蔵野美術大学造形学部教授。博士(法学・早稲田大学)。専攻は憲法、芸術法。1961年生まれ。2000年早稲田大学大学院法学研究科博士課程を単位取得退学。同年より武蔵野美術大学造形学部に着任。早稲田大学法学部・商学部非常勤講師。2016年から歌や映画を題材にした市民向けライブ&トーク「歌でつなぐ憲法の話」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • msykst

    民主主義という概念が超ロジカルなものなのだと再確認した。民主主義のコンセプトや、表現の自由の必要性みたいな理念と並行して示されるのは、それが法体系の中でどう論理的な整合性をもって運用されているのか、という話だった。むしろ強調されていたその難しさだったように思う。表現の自由は「他者の権利」と衝突する可能性があり(「公共の福祉」の議論)、その解決は簡単ではない。無論本書はそこで議論を終えるのではなく、理念と運用(とレギュレーション)を相互参照しながら、論理性と正統性のある解決策を探るのが肝である。

  • たろーたん

    個人的に、様々な表現の自由の裁判例が面白かった。「「宴のあと」事件(1964)」は、三島行きの小説が、モデルとして書かれた有名政治家の私的な交友関係を公表したとして損害賠償を支払わされた事件だ。「「エロス+虐殺」事件(1970)」は、映画の登場人物のモデルとなった人物が、すでに本人が自伝の形で公表していた、自己の過去の犯罪歴と恋愛事情について描かれた部分につきプライバシーを訴えた事件だが、これはプライバシー侵害に当たらないとされた。(続)

  • WaterDragon

    表現の自由≠ニは何かーー。差別を助長する憎悪表現やヘイトスピーチが蔓延するなかで、あらためて考えさせられるテーマ。 「『表現の自由』は一人ひとりの精神的自由として重要だということと、『表現の自由』は社会を支えるために必要だということとは、切り離せない循環関係にある」 そのうえで、「ヘイトスピーチは、それらの言論を向けられた当人の人格に対する損害と同時に、マイノリティが沈黙してしまうことによる社会的マイナスを生み出す」。 素人には難しい法律的内容を豊富な判例と分かりやすい説明で書かれてあります。

  • ひろ

    大学入試の副教材か法学部生の読み物みたいな感じ。国家安全保障(特定秘密保護法)や東京都の迷惑防止条例など、国家や自治体による情報公開・住民活動の規制において、規制対象のみを定め他は原則公開・許容すべきが、逆(許可)になっていたり、又は対象が不明確で自治体に広範な裁量が持たれていたり、という状況があることがわかった。また表現規制には細心の注意が払われるべきであり、それが存在するなら常により人権侵害的でない他の手段を選択すべき、という考え方に立つものであることがわかった。

  • いとのり

    全青司活動で触れた志田先生の本を読んでみました。表現の自由はと言ってもこれだけ様々な論点があるとは不勉強でした。再読&精読しないといけないな、と感じました。不勉強を自白しましたので、白状しますが、「芸術の自由」というお話は考えたこともなかったので、目から鱗でしてた。勉強します!

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