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負けくらべ 小学館文庫

志水辰夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094074833
ISBN 10 : 409407483X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

伝説のミステリー作家、入魂の現代長編!

初老の介護士・三谷孝は、対人関係能力、調整力、空間認識力、記憶力に極めて秀でており、誰もが匙を投げた認知症患者の心を次々と開いてきた。ギフテッドであり、内閣情報調査室に協力する顔を持つ三谷に惹かれたのが、ハーバード大卒のIT起業家・大河内牟禮で、二人の不思議な交流が始まる。大河内が経営するベンチャー企業は、義母・尾上鈴子がオーナーを務める東輝グループの傘下にある。尾上家との軛を断ち切り、グローバル企業を立ち上げたい牟禮の前に、莫大な富を持ち90代にして権勢をふるう鈴子が立ちはだかる。牟禮をサポートする三谷も、金と欲に塗れた抗争に巻き込まれてゆく。
伝説のミステリー作家、19年ぶりの現代長編!


【編集担当からのおすすめ情報】
「自分がしでかしたことは、すべて引き受ける――そんな覚悟を持った初老の男を書きたかった」
--志水辰夫

ギフテッドの介護士は、どこまでも人の心に寄り添える。

「さりげなさが、なぜこれほど心に食いこんでくるのだろう。人生の逆説が行間に浮かびあがり、私はその衝撃にしばしば足を停めた」
――北方謙三氏

「主人公はどこまでもごくつましく、声もひそかに生きる、われらが隣人である。その彼の『平凡さ』を特異な資質とみなす『時代』との摩擦、相剋が、この作品でもあらためて語られるのだ、とまでは明かしてしまってもいいだろうか。志水辰夫待望の新作、待った読者を裏切らない現代小説である」
――佐々木譲氏

「作家には、円熟という果実を産み落とすことのできる豊穣な場所、境地が存在するのだということを、本書によって知ることができた。後からゆく同業者として、なんともありがたい本に出会えたことを、深く感謝したい」
――夢枕獏氏

「長年にわたり書き続けなければ到達できない境地がある。健在? 円熟? 違う、これは進化だ。志水辰夫は今でも前進を続けている」
――今野敏氏

「老いることの哀しみ、恐怖、そして救い。志水辰夫(ルビ シミタツ)シルバーハードボイルドを堪能した」
――大沢在昌氏

「シミタツ節健在なり! 志水辰夫の現代を舞台にした小説をもう一度読めるとは、これ以上の至福はない。舐めるように読んで堪能した」
――馳星周氏





【著者紹介】
志水辰夫 : 1981年『飢えて狼』でデビュー。83年『裂けて海峡』で第二回日本冒険小説協会賞優秀賞、85年『背いて故郷』で第四回日本冒険小説協会大賞、86年、同作で第三九回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。90年『行きずりの街』で第九回日本冒険小説協会大賞を受賞、92年度の「このミステリーがすごい!」第一位を獲得。2001年『きのうの空』で第一四回柴田錬三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • coolgang1957

    結局最後までなんの本を読んでるのかさっぱりでした💧ハードボイルドぽいけど、ミステリらしき匂いするけど…企業小説でも福祉関連でもない。介護士としては優秀な人というのと後半のスーパーマンぶりが全くマッチしない🧐ただし観察眼とか記憶力が強いカメラアイとかビジュアライザーとかいわれる人のようですけどその能力をふんだんに使うかと思いきや、そうでもないしぃ😅ダラダラ読んでしまいました、私には悪かったとも良かったとも言い難い作品でした。

  • ばんだねいっぺい

    とある店で薦められて読んだ。鳥の姿ではなく鳴き声からイメージすることや道行きの草花の名前や特徴を覚えていること。そして、主人公の超人ではない凡人ぶりが徹底さ。いろいろと描写にはっとさせられた。ふつうの市民は、弱い。本当に弱い。

  • かずぺん

    主人公の三谷は「心の知能指数」が非常に高い人間なのだろうと感じます。

  • Ryo0809

    志水辰夫の現代小説。初老の男の覚悟を書いた作品であるが、かっこ良すぎて困った。初期の冒険・ミステリータッチの要素をこの初老の男に演じさせるには、設定が大きくて重すぎるように思えた。もう少し枯れた感じの男を描いた方が味わい深かったのではないか。かつての抒情感は、文章や言葉のなかにではなく、この作品全体を通してじんわりと伝わるような筆致であった。これを円熟といえばそうなるのだろうが、どうしても昔の圧倒的なインパクトと比べてしまうので、一抹の寂しさを禁じ得ない。

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