宮澤喜一と竹下登 戦後保守の栄光と挫折 ちくま文庫

御厨貴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480433763
ISBN 10 : 4480433767
フォーマット
出版社
発行年月
2016年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
御厨貴 ,  
追加情報
:
288p;15

内容詳細

ともに穏健保守でありながら、政策も組織の捉え方も対極的だった宮澤喜一と竹下登。そんな二人が首相となり、結局は自民党崩壊への端緒を作ってしまう。その皮肉な結果は、彼らのいかなる思想や行動原理からもたらされたのか。田中角栄との確執、派閥政治の帰趨といった当時の政界の真相から、出世、リーダーシップ、後継者などについての両者の考え方までを明かすオーラル・ヒストリー対比列伝。

目次 : 序章 派閥解体/ 第1章 原点(エリートだけど孤独/ オプティミズムとシニシズム/ 昭和十四年に直感したアメリカの力 ほか)/ 第2章 昇華(自民党を派閥史的に見る/ 垂直統合と水平統合/ 池田勇人と佐藤栄作 ほか)/ 第3章 異種融合(田中角栄の語り/ 「量」が「質」を凌駕する/ 言葉による政治 ほか)

【著者紹介】
御厨貴 : 1951年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。都立大学教授、東京大学教授などを経て、青山学院大学特任教授、東京大学名誉教授。専門は政治史、オーラル・ヒストリー、公共政策。著書に『政策の総合と権力』(東京大学出版会、サントリー学芸賞受賞)、『馬場恒吾の面目』(中公文庫、吉野作造賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • モリータ さん

    ◆単行本は2011年刊。著者の専門は政治史・オーラル・ヒストリー、公共政策。既に聞き取り・刊行された回顧録(宮澤は2005年、竹下は2001年刊)をもとに、まったく異なるタイプの二人の政治家の「オーラル・ヒストリー対比列伝」を試みる。このほか「補助線」として「政界最後のフィクサー」福本邦雄の証言や田中角栄の語りも用いつつ、「彼らが歴史にどう関わってきたか、あるいは同じ時代に生きた人間としての証をどのように時代に刻印してきたか、そして、歴史の陰影や政治のあり方の相違、組織の使い方の違いなどの問題」を描く。

  • OjohmbonX さん

    二人とも異常者で最高。東京育ちでエリートの宮澤と、地方の青年団出身の竹下、と言えば普通だけど、宮澤は20代で官僚として吉田茂に同行してサンフランシスコ講和会議に参加してて、知能の高さだけで自動的に首相に到達したみたいなスーパーエリート、竹下は他人の情動を徹底的に把握して役職も手柄も人に譲って野党議員の再就職の世話までして、議員のランキングまで独自に作って計算して首相になった権力追求者で、二人とも度を超えてる。退任後も竹下は手際よく裏で政権を奪い返したり、宮澤は大蔵大臣に返り咲いたりらしさを発揮して楽しい。

  • にゃん吉 さん

    二人の首相経験者のオーラルヒストリーを対比することで、人物像をより明確に浮かび上がらせる試みとのこと。ともに大正生まれであり、いわゆる官僚派と党人派といった対照的なキャリアの両者の、駆け出しの頃から晩年を比較的に辿ることで、確かに、両者の人物像がより鮮明に見えたような気がし、また、自民党史、戦後日本政治史が浮かび上がるカンジがありました。二人の聞き書きの補助線として使用するという意図で、度々引用される福本回顧録が面白い。二人の会話は、異人種間の会話のようで、なかなか通じなかったという件など興味深い。

  • 肉尊 さん

    竹下登と宮澤喜一。両者の回顧・証言録をもとに実像を掘り起こす手法(オーラルヒストリー対比列伝)がこの本の特徴です。臨機応変に即決できる宮澤と、組織に順応しながら表立って牛耳ろうとしない、したたかな竹下。両者の生の声は、昭和という激動の時代をどのように駆け抜けてきたかを教えてくれます。政治をドラマティックに読み解きたい方にオススメの一冊です。

  • みむら しんじ さん

    旅先で読了。宮澤喜一と竹下登の2人の過去のインタビューや記述などの資料から2人がどのような思想の政治家であったのか著者が読み解き分析する。「知と情」という対極の政治家であるからこそ取り上げたようだ。政治家というのは本音を出さないものだが、過去の多くの資料からは本音を隠し通すことは難しい。超エリートと地方の叩き上げがどのように日本の権力中枢の頂点に立ったのか、それとも影の権力者の右腕に過ぎなかったのか。かなり興味深くよませてもらった。

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人物・団体紹介

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御厨貴

東京大学名誉教授、東京大学先端科学技術研究センターフェロー。公益財団法人サントリー文化財団理事。1951年東京都生まれ。75年東京大学法学部卒業、78年東京都立大学助教授、88年同教授、ハーバード大学客員研究員を経て、99年政策研究大学院大学教授、2002年東京大学先端科学技術研究センター教授。博士

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