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草原のサーカス

彩瀬まる

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103319641
ISBN 10 : 410331964X
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

対照的な性格の姉と妹は、優秀で才能ある職業人としてそれぞれ名声を得る。会社のために、仕事のパートナーのために、と信じて働いていたが、過ちを犯し、世間の批難を浴びてしまう。二人はもがきながらも再生の道を探すが…。

【著者紹介】
彩瀬まる : 1986年千葉県生れ。上智大学文学部卒。小売会社勤務を経て、2010年「花に眩む」で「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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性格も仕事も対照的な姉妹の話です。小さな...

投稿日:2021/04/11 (日)

性格も仕事も対照的な姉妹の話です。小さな違和感を感じつつも読み進めていくと、思いもよらない転落が待ち受けています。正しさとは何か、というシンプルな問いが、わからなくなってくる怖さ。救いはぶれない両親や、友人の存在です。間違えを犯してもまた、立ち上がって進んでいく強さも描かれており、励まされる思いもします。冷静であるつもり、正しい選択をしたつもり、視野の狭くなることは誰にでもあることです。姉妹から学ぶことがたくさんありました。

はれ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    彩瀬 まるは、新作中心に読んでいる作家です。実際の事件をモデルにしたせいか、タイトルと内容のギャップのせいか、良く解りませんが、あまりしっくり来ませんでした。 https://www.shinchosha.co.jp/book/331964/

  • さてさて

    『なんで、大きな会社で働く人は、自分の仕事の重要な部分を他の誰かに決めさせて、どんな指示を受けても、それに応えて当たり前だって、思うの?』と、読者にも問いかけるこの作品。それは、そんな問いかけの中に周囲との強調を重視する人生を駆け上がり転落した姉と、自分の関心があることのみに人生を賭け、まさかの展開により転落していった妹の姿を見るものでした。彩瀬さんが描く、幻想と現実を織り交ぜながら独特な世界観を浮かび上がらせるこの作品。波乱に富む人生を生きていく苦しみと辛さ、そして喜びを姉妹の生き方に感じた作品でした。

  • しんたろー

    正反対の性格だが仲が良い姉妹の物語…製薬会社勤務で大学に派遣された生真面目な姉とアクセサリーアーティストで自由奔放な妹が、成功と挫折で得た人生の意義…テーマが深いのに軽快に読めるのは筆力の高さ故…『くちなし』『森があふれる』の幻想的文学が好きなファンには違う著者に感じるかも…それは、架空バブル景気や疑似コロナ禍の世相を絡めつつ、リアルな人間関係を描いているから。とは言え、サーカスをモチーフにした心理描写や、人との距離感や生き方の指針などキレある台詞で表現し、色々と考えさせられる彩瀬さんらしい作品だと思う。

  • ウッディ

    自分のことより、他人のことを思いやれることのできる姉の依千佳、他人に左右されない自分の価値観を持っている妹の仁胡瑠、製薬業界の研究者、アクセサリー作家として、それぞれ仕事で成功するが、姉は治験データの改ざん問題で逮捕され、妹も仕事のパートナーへの付きまといで捕まる。姉から見えていた妹、妹から見えていた姉、最もあり得なさそうな事件を起こした姉妹、そこに至った過程がリアルでした。自分と違うからこそ、認め合える姉妹の仲の良さが救いで、この二人ならもう一度やり直すことができると信じられるラストがさわやかでした。

  • いつでも母さん

    あなたの正しさと私の正しさは違うの?交わったと思ったのは錯覚で、どこまでも反対を向く平行線だったなんて。人は痛い思いをしなければ気がつかない。抉るような痛みを感じてそこから新たな一歩を踏み出すのね…ドキリとしてひやりとして、その一線は見えないのに間違いなく踏み越えてイタかった。だが、笑えない見放せない。この姉妹の再生のその時に立ち会えて仄かに感動すら覚えたような気がした(それは私の錯覚だろうか?)ただ、私にはタイトルの意味が分からず一人取り残された感じがしてる。が、これも彩瀬まるの好きなところだ。

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