草原のサーカス 新潮文庫

彩瀬まる

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101200545
ISBN 10 : 4101200548
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
336p;16

内容詳細

大手製薬会社に勤める姉の依千佳と、人気アクセサリー作家の妹の仁胡瑠。それぞれの道で成功を掴んだ姉妹は、やがて日本を揺るがす治験データ捏造事件、そしてハラスメント騒動を引き起こす。たった一度でも踏み外せば、容易く切り捨てられる世の中で、私たちは何を「正しさ」の指標にできるだろう。「間違えた」後も続く自分の人生と、傷ついた心への向き合い方を渾身の力で問う長編小説。

【著者紹介】
彩瀬まる : 1986(昭和61)年、千葉県生れ。上智大学文学部卒。2010(平成22)年「花に眩む」で「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。’17年に『くちなし』で、’21(令和3)年に『新しい星』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • piro さん

    製薬会社に勤める姉・依千佳、アクセサリー作家の妹・仁胡瑠。性格も志向も違う二人の姉妹の物語、前半はどこかに不穏な兆しを隠しながら、軽やかに階段を昇る様な展開。そして正しいと信じていたこと、いや正しいと信じたかったことへの固執から奈落の底に落とされるような出来事に繋がる後半。彼女たちはこんな仕打ちを受ける様な失敗をしたのだろうか?あまりにも苦しく、そして実社会でも同じ様な事が起きている寂しさを強く意識せざるを得ないのが辛い。二人がそれぞれ再生の糸口を見つけられたのが救い。前に進む勇気をくれる物語でした。

  • よっち さん

    製薬業界で研究者として働く姉と、アクセサリー作家として活動する妹。仕事で名声を得るも、いつしか道を踏み外していく二人の物語。頑張り屋で産学連携を繋ぐ存在として期待されていた姉・依千佳。広い世界を見せてくれる存在に出会えた仁胡瑠。期待に応えようと頑張って成果を得ていた二人が、いつしか空回りするようになって道を踏み外してゆく展開は、一歩間違えば誰にでも起こりうる話で、上手く行かなくなった時どうすれば良かったのかとても難しいですね。そんな大変な経験に直面した二人のささやかなリスタートを応援したくなる物語でした。

  • エドワード さん

    近未来の日本。幼い頃から協調性のある依千佳と独りを好む仁胡瑠、姉は製薬会社に勤め、妹はアクセサリー作家の道を歩む。姉は会社の指示に応えて必死に働いた結果、新薬の治験データ捏造の容疑で逮捕される。一方、妹は作家の霊感で組んだ出版社社員との仕事で成功するも、異動した社員へのストーカー行為を糾弾される。個人の信念と組織の正義の狭間に落ちた二人がやるせない。裁判で依千佳は無罪となるが、理由が「該当する罪状がない」ことに驚く。無罪だが無実ではない!社会は至る処落とし穴有り。故郷で協力して再出発する姉妹を応援するよ。

  • mayu さん

    周りの期待に応えたい製薬会社勤務の姉と、ハンドメイドアクセサリーを作っている自分の欲望に忠実なタイプの妹。それぞれに手に入れたいものの為に必死で頑張っている。調子の良い時は持ち上げられ、持て囃され、いつの間にか軸が曲がり気づけば大きな渦の中にいる。彩瀬さんの小説を読むとチリチリとした痛みに息が苦しくなる。こんな経験をしたら私なら怖くて誰も信用できなくなってしまう。深く傷つきながらも再生していく姉妹の姿に目まぐるしく変わっていく世界の中での正しさを問われる一冊。

  • wanichan さん

    本の帯に「私たちはどこで間違えてしまったのだろか」とあった。もし、この二人のことをメディアを通して知ったら、なんて自分本位なんだろうと同情もしない気がする。きっと最初は気付かないような、ほんの少しのズレだったのかもしれない。それぞれ二人の真面目さと熱心さが、突き進ませってしまったのだろう。人は同じ物をみていても、感じることも、記憶に残ることも違うのが不思議。

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