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かんむり 幻冬舎文庫

彩瀬まる

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344435117
ISBN 10 : 4344435117
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

虎治と光は元同級生。夫婦になり子供を持ち家族になった。言葉と体と時間を重ね、時にぶつかりながら同じ方向を見て進んでいると、それが夫婦だと思っていた、けれど。子育てへの意識の違い、自分の体への戸惑い、老い、子離れ。こんなはずじゃなかった―私の“かんむり”は一体どこにあるのか。どうしようもなく別々の体を生きる、夫婦の物語。

【著者紹介】
彩瀬まる : 1986年生まれ。2010年「花に眩む」で第九回「女による女のためのR‐18文学賞読者賞」を受賞しデビュー。『くちなし』『新しい星』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • piro

    元同級生の虎次と結婚し、家庭を築いた光の物語。相変わらず彩瀬さんの言葉は心の無防備なところをチリチリと攻めてくる。男女の性差、そこにある固定観念、そして自分・パートナーの体への複雑な感情。最後までスッキリとした思いは得られないところに、もの凄い現実感をぶち込まれた気分。そして虎次の姿に自分を見たような、何とも居心地が悪い気分になりました。それでも光と虎次の関係はある意味とても健全だと思うし、羨ましさも感じる。彼らの元から巣立って行った息子・新の物語も読んでみたい。

  • よっち

    血を分けた子を持ち、同じ墓に入る元は夫婦2人。かつては愛と身体を交わし、多くの言葉を重ねたのに、少しずつ変わっていく家族の物語。遠距離でいったん別れて、大学時代に再会して結婚した光と虎治。心地よかった距離感が、子供が生まれて虎治と考えが噛み合わなくなる一方、真摯に向き合ってきた子供ともいつの間にか距離ができて、家族のために自分の可能性を諦めたこともあったのに、何かあるたびに関係性の変化も受け入れて、どこか納得いかない部分も感じながら、それでも折り合いをつけて生きてきた人生には充実感を感じさせてくれました。

  • りか

    主人公 光の十代から七十代までがぎゅっと描かれていました。中学の同級生だった虎治と別れた時期もあったが結婚し、一人息子に恵まれ幸せそうに見えるが夫婦だからこそぶつかり、折り合いをつけなくてはいけないのか、と。 ズーンと心に重くのしかかってくる一冊でした📕

  • 𝘉𝘢𝘯𝘢𝘯𝘢

    読みやすさだけじゃなくて、ものすごく好きな小説だった。 ありのまま受け入れて、人生が思うようにいかないことがあって、自分が周りが嫌いになって、自分にも周りにも醜いものがたくさんあって、でも自分を励まして、フラットな目線で生きていける主人公が眩しかった。 本人はたぶんもっと自分は褒められてもいい、すごく立派にやってるって思えてるけど客観的にはそれはあくまで普通に真面目に生きているっていうだけに映ってるんだろうな。それが悲しくて、みんなそれぞれ周りに気を配ったり、優しさや気遣いを分けられるほど余裕がなかった。

  • 花火丸

    どうしようもなく別々の体を生きる2人。相性の悪いまま進んだ夫婦、ではないと思う。どんな組み合わせでも多かれ少なかれ互いのあまりの違いに茫然としてしまう瞬間はあって、それらをきっかけに別の道を進むことも、なんとか進むことを優先することもあるだろうと思う。「どちらかが我慢すればいいをやめる」、そのうえで一緒にいるというところになんですぐに辿り着けないんだと思ってしまうけど、自分を守るために積み重ねてきた曲げられないものが各々あるよなあ。 どんな人生なら幸せだったと感じながら終えられるだろう。

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