武田氏滅亡 角川選書

平山優

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784047035881
ISBN 10 : 4047035882
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
平山優 ,  
追加情報
:
752p;19

内容詳細

武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年三月十一日、織田・徳川・北条の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は正しいのか―。甲相越三国和睦構想、御館の乱、高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版!

目次 : 諏訪勝頼から武田勝頼へ/ 長篠合戦への道/ 織田・徳川の攻勢と武田勝頼/ 甲相越三国和睦構想と甲相同盟/ 御館の乱と武田勝頼/ 甲相同盟の決裂と武田勝頼/ 苦悩する武田勝頼/ 武田勝頼と北条氏政の死闘/ 斜陽/ 武田氏滅亡/ 勝者のふるまい/ 残響

【著者紹介】
平山優 : 1964年東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士前期課程史学専攻(日本史)修了。専攻は日本中世史。山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編さん室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹を経て、山梨県立中央高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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昨年度の大河ドラマ『真田丸』の考証担当者...

投稿日:2017/03/01 (水)

昨年度の大河ドラマ『真田丸』の考証担当者平山優氏の『武田氏滅亡』を購読。名将武田信玄のもと史上空前の大版図を有する戦国屈指の大大名へと成長した武田氏だが、偉大な父信玄の跡を継いだ4男勝頼は代替わりからわずか9年で織田信長に滅ぼされてしまう。このため勝頼は国を滅ぼした暗愚な武将としてこれまでは酷評されてきた。しかし近年は勝頼の再評価が進み暗愚どころか信玄の後継者たるにふさわしい聡明かつ勇猛果敢な武将であると評価されるようになってきた。そんな優れた資質の持ち主であった勝頼がなぜ滅びてしまったのか、その理由と過程が克明に描かれていて読み応え十分である。750ページ越えの大著である。 一般には武田氏滅亡のきっかけとなったのは1575年の長篠の戦いでの大(44p〜 )だとされている。確かに大きなダメージは被ったが、平山氏はむしろ1581年の高天神城失陥がターニングポイントだと指摘する(455p〜 )。実際、高天神城失陥後の武田氏の勢力は急速に減退していっており、信長が勝頼の討滅を決意したのも高天神城陥落後のことであったという(468p〜 )。 『真田丸』の主要登場人物であった真田昌幸 や北条氏政についても多くの記述があるのにも注目したい。昌幸は勝頼時代に武田氏の家老に登用されており、武田氏の家臣や従属していた国衆たちが次々と離反していく中で最後まで勝頼への忠誠を貫いていた。一方氏政は勝頼の長年の宿敵であり、両者は関東を舞台に死闘を繰り広げた(404p〜 )。この氏政との死闘が大名としての武田氏の体力を奪っていった感は否めない。 ネタバレを避けたいので詳細は控えるが勝頼の最期の辺りの描写(563p〜 は小さな不運が積み重なって巨大な悲劇へと発展していく、まるでギリシャ悲劇のような物悲しさがある。優れた資質の持ち主だっただけに余計に哀れに感じられた。平山氏はあとがきにおいて勝頼の滅亡の要因を「運がなかった」(749p)と書いている。まさに彼は悲運の名将であったといえよう。

金山寺味噌 さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • thayami さん

    松浦静山の名言を体現した感のある勝頼。家督の禍根が、もれなく”滅亡”の根源。朝比奈衆の家康軍の深追いや膳城素肌攻めが崩壊の兆候であり、離反が末期症状。象徴が新府城といったところ。歴史のIFを挙げれば、大岡弥七郎、上杉家内紛、里見家内紛、富士川の増水などなど、吉凶どちらに転んでも不思議ではなかった。但し、勝頼も景勝・景虎を手玉に取る調停や北関東戦略など、”瞬間風速”がキラリと光る。しかしながら、信長と氏政の老獪さの前にはつむじ風程度。「死に場所」・・・か。いや〜、戦国時代は本当に興味が尽きない。

  • スー さん

    183質量共に凄い本でした。長篠の敗戦後は西側の対応に追われていたと思っていました。しかし勝頼は武田・上杉・北条の三国同盟を構想していて御館の乱で景勝側についたが結果北条との関係が悪化し三国同盟は霧散してしまった。御館の乱も家督争いというよりも景勝が国衆を押さえ付けた事と上杉家の内部改革に反発したのが原因だったようなので景虎を支援した方が良かったと思うけど景勝が正統な後継者という認識だったのが理由。その後勝頼は佐竹家との関係を深め上州への攻勢を強めて北条家を追い詰めるが上州の調略で味方にした者達へ与える

  • YONDA さん

    長篠の大敗で信玄来の宿将を数多死なせ、武田を滅ぼした勝頼を暗愚の将だと思っていた。しかし、それは違った。長篠以降も勝頼は戦国武将であり続けていた。御館の乱で景虎につかず両者の和睦を促した理由も大いに納得が行く。上野においては北条を追い詰め、武田家の領国を最大にした。駿河では徳川の侵攻を必死で食い止めていた。なぜ武田家は滅びたか。高天神落城などもあるが、平山氏が最後に書いているように、勝頼は諏方勝頼であって武田勝頼になれなかったからではないか。信長によって朝敵にされた勝頼に同情を禁じ得ない。

  • umeko さん

    その緻密さに圧倒された。一言では説明できない滅亡の要因を、余すことなく書ききった、満足の読み応えの1冊。面白かった。

  • kawasaki さん

    質量とも大満足の読み応えの勝頼本紀。故郷ゆかりの勝頼に対する個人的な親愛の情が背景に流れつつも、研究対象として突き放して史料を検討していく。長篠の敗戦から勢力を立て直し、外交戦略を練って勢力を広げ、周囲も警戒した勝頼。名将だ愚将だ武将に学ぶ決断だといったビジネス書的人物評を排し、史料に沿って淡々と勝頼の時代が描かれるのだが、それ故に滅亡への坂道を一気に駆け下っていく段階の描写に粛然とする。

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