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実歴阿房列車先生 中公文庫

平山三郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122066397
ISBN 10 : 4122066395
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

貴君、僕は大阪へ行って来ようと思う―。1950年秋、この一言から汽車に乗りたかった内田百〓の『阿房列車』シリーズは始まった。以後、五年間にわたる全行程に同行した“ヒマラヤ山系”こと元国鉄職員の著者。百鬼園の旅と日常を豊富なエピソードを交えつつ綴った好エッセイ。

目次 : 実歴阿房列車先生(「旅順開城」か「旅順入城式」か/ 阿房列車走行籵数その他/ べんがら始末/ 「昇天」と「葉蘭」の嘘/ 忘却す来時の道 ほか)/ 百鬼園先生追想(蝙蝠の夕闇浅し/ 枕辺のシャムパン/ 塀の外吹く俄風/ 百鬼園の鉄道/ 百〓全集刊行前後 ほか)

【著者紹介】
平山三郎 : 1917(大正6)年東京生まれ。作家。法政大学文学部日『内田百全集』の編集・校訂にあたる。2000(平成12)年没

安野亜矢子 : 千葉県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    百鬼園先生の『阿房列車』は何度も読み返した作品。その中で外すわけにはいかない名脇役としてヒマラヤ山系氏がいるのだが、本書は彼の目から見た百鬼園先生や阿房列車の裏話等が記述されている。著者の百鬼園先生を描いた本はもう何冊か読んでいるが、本書は題材のせいか特に両者の交流の記録が多いように描かれている。特に著者の目から見た阿房列車の思い出とか、百鬼園ファンならずとも読まずにはおられない内容だし。晩年や没後の記録なども、読んでいるうちにじんと来るなあ。『阿房列車』の汲めども尽きない魅力が、さらに深まる一冊でした。

  • 六点

    『阿房列車』シリーズで、百鬼園先生の名ワトソン役であり、全集の編纂も行った平山三郎の、内田百閧フ在世中から、死後までの、思い出話が中心かと思いきや、百闌續シ生の実質秘書の物語である。読んでて、本当に百關謳カのめんどくささに、読者は辟易するものの、著者はそれを楽しんでいるのかと言いたくなるくらいの愛情が、行間より溢れてくる。最晩年の思い出話は、そのめんどくささが消失し、好々爺になり、衰弱しきった百關謳カの姿に「生きる事は執着する事」であるのだなと、柄にもない事を思った。

  • saga

    酒井順子『鉄道無常』を読了して、積読だった本書を読む。著者は阿房列車シリーズで百閧フお供を務め、以後百閧ェ亡くなるまで陰に陽に支え続けた方。「貴君は汽車の旅行が好きかね」で幕を開ける阿呆列車の旅だが、それは明治生まれで鉄道好きの百閧ェ、空襲で焼け出されながらも太平洋戦争を乗り越えた先の戦後に実現したものだ。本書は、戦前からの百閧フ生活や文筆活動が、著者の愛情にくるまれて記されている。そして百閧フ手紙からも、平山氏のことを好きで頼っていたことがよく分かった。解説が酒井順子、それもまた良かった。

  • yumiha

    内田百閧フ阿房列車に必ず同行したヒマラヤ山系こと平山三郎氏の著作。ヒマラヤ山系って、なんだか歯切れの悪い返事ばかりしている国鉄職員…だけではなく、百閧フ著作に長く関わって来られた、百閧フ唯一の弟子と言うべき方だった。それだけに百閧フ好き嫌いもこだわりも全て心得ていたからこそ、阿房列車の素っ気ない態度だったのか、と納得。また、「行ってきただけの直接経験は粗末」「暫く間を置いた方が本当のリアリズム」とか、「俳句というものは詠み捨てておけばいいもの」とか、百閧フ表現における肝心かなめの姿勢を教えていただいた。

  • 信兵衛

    内田百閨A阿房列車のファンなら、飛び上がって喜びたくなる一冊であること、間違いなし。 最初の刊行は1965年、本書はそれから50年余を経ての再文庫化ですが、中身の面白さは全く衰えません。

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