信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察 角川選書

帚木蓬生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784047036086
ISBN 10 : 4047036080
フォーマット
出版社
発行年月
2018年11月
日本
追加情報
:
304p;19

内容詳細

カトリック信者の聖地フランス・ルルド。毎年500万人が訪れ、その洞窟から湧き出る水を飲むと病気が治癒すると言われた彼の地を、作家であり現役精神科医でもある著者が実際に取材。科学では説明がつかない不思議な現象をどう受け入れるべきなのか。聖母マリアの出現以来、160年の歴史を振り返り、過去の治癒事例から徹底検証する。ルルド体験を通じて信仰と医学の関係性を多角的に論じる、世界に類を見ない貴重な一冊。

目次 : はじめに―私のルルド体験/ 聖母マリアの出現/ ルルドの発展/ その後のベルナデット/ ルルド医学検証所/ ルルド国際医学評議会/ ゾラの『ルルド』/ ユイスマンスの『ルルドの群集』/ カレルの『ルルドへの旅』/ 治癒の症例/ 奇跡の治療はプラセボ効果か/ おわりに―医学と宗教の共生

【著者紹介】
帚木蓬生 : 1947年、福岡県生まれ。東京大学仏文科卒業後、TBS勤務。その後、九州大学医学部を卒業し、現在は精神科医を務めながら執筆を続ける。93年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、95年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、97年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、11年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、12年『蝿の帝国 軍医たちの黙示録』『蛍の航跡 軍医たちの黙示録』の2部作で日本医療小説大賞、13年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、18年『守教』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ネギっ子gen さん

    精神科医の著者が、カトリックにおける一大聖地となっているルルドを訪れた。田舎で惨めな少女時代を送る14歳の少女・ベルナデットの前に聖マリアが出現して以来、160年――。過去の治癒事例から徹底検証し、信仰と医学について論じた一書。あの『聖灰の暗号』を書いた著者が、科学では説明がつかない不思議な現象をどう受け止めたか――。<ルルドは、医学が人と人の関係、接触、傾聴の上に成り立っていることを再認識させてくれる。余りにも機器や器具に頼り過ぎている今日の医学は、医学を患者から遠ざけ、両者の間に溝を作っている>と。⇒

  • Book Lover Mr.Garakuta さん

    難しいので、良く判らなかったが、医学関係者なら追って読むべしと思う。

  • GX さん

    理屈はどうあれ、長い間苦しんできた病から解放された喜びは、とても大きかったことだと思います。先日、TVで遺伝子に関する最新の研究成果を解説していました。そのなかで遺伝子のON/OFFという話が出ていました。ここで紹介されている症例も、そうした機序が働いているのかも。VRやARを使った治療なんていうのも、これから出てくるかもしてないですね。ただ、標準治療を飛び越えて、いきなり、それとは違う方向に行くと、助かるひとも助からなくなってしますよね。いくら、本人の希望だとしても、それは悲しい・・・

  • AR読書記録 さん

    ルルドといえば昔「世界のミステリー」的な本で読んだりしたなと思うけれど、出現の具体的な様子(当時の記録に拠った)などは初めて読んだ気がする。そしてやはり、そういうお年頃の少女一人にしか見えていなかったことなどから、どうしても幻覚・幻視方面を疑ってしまうし、治癒例が女性の方が多いことからも、プラセボ効果を考えてしまう。しかし、ルルドでの科学的に検証する姿勢が真摯で信頼したいものであるであるのは確かだし、また、人間の信仰の力、精神と肉体(病気)との関連など、治癒事例から科学的に引き出せるものも多そうに思う。

  • まちこ さん

    引用の範囲が不明確な点が多少読みにくいが平易な文章。感情を抑えて進行し、最後に爆発する。「ルルドとは一体何だろう」それこそが書きたかったのではないか。そしてその強調は私の読後感とも一致する。「まさしくルルドによって、人間の精神は、社会的な結びつきと共感、病気を含めたあらゆる苦悩の軽減を、骨の髄まで味わい、健康を取り戻すと言える。そのとき、これがプラセボ効果なのか奇跡なのかという問いは、全くの愚問と化す」後にノーベル賞を受賞するカレルによる奇跡の目撃談には鳥肌が立った。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

帚木蓬生

1947年、福岡県生れ。医学博士。精神科医。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。93年に『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、95年に『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、97年に『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年に『水神』で新田次郎文学賞、11年に『ソルハ』で小学館

プロフィール詳細へ

帚木蓬生に関連するトピックス

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品