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うらんぼんの夜 朝日文庫

川瀬七緒

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022651334
ISBN 10 : 4022651334
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「お盆が明けたら、魂はあの世へ帰るんだよね?」地蔵を信仰する集落で育った高校生の奈穂は、東京からの転校生の言葉に胸騒ぎを覚える。一方、村の老人たちは余所者に異常なまでの警戒心を抱き始め…。村の因習が綻ぶ時、脈々と息づく恕嗟の声が木霊する!

【著者紹介】
川瀬七緒著 : 1970年福島県生まれ。2011年『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。21年『ヴィンテージガール 仕立屋探偵桐ヶ谷京介』で第4回細谷正充賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • tenori

    ホラーミステリーながら島国日本に息づく排他的文化の根源を再認識させられる社会派小説の側面も。作者の出身地福島県が舞台なのも肝。集落への移住者を排除したがる風潮を震災の風評被害になぞらえて『簡単にあっち側へ行ってしまうのか』と問う主人公・奈穂は熱い。明かされる地蔵信仰の本質と連鎖する不可解な現象。集落という閉鎖的かつ濃密な運命共同体ゆえの暴走に否応なく向き合わされる奈緒の選択は賛否が分かれるだろう。それにしても逆さ吊りの女って。恐すぎます。

  • 田中峰和

    戦中に16歳だった曾祖母の回想が各章の冒頭に入る。そこからコロナ禍の現代に物語は転じるが、旧態依然とした村の状況はそのころと変わらない。スマホは活用するが、老人たちの暮らしは昔のままで、女子高生の奈穂は家事や農作業を手伝わされる。都会から編入してきた亜矢子は、村の老人たちから受け入れられず村八分の扱いを受ける。奈穂は老人たちに怒り、亜矢子との交流を優先するが、徐々に彼女の双子の兄弟と母に違和感をもつ。亜矢子一家の秘密が明かされ、村の老人集団が正しい判断をしていたことを知るが、二人の関係は続いていきそうだ。

  • 倉屋敷??

    よそ者を嫌い閉鎖的で色々な因習が残る集落が舞台。 そこに東京からある一家が越してきて…。 ずっと何が起こるわけでもないのに不気味な雰囲気を漂わせながらいつの間にか引き込まれてた。 そしてこの結末は結構珍しい終わり方で新鮮でしたね!

  • みっち

    川瀬さんの『よろずのことに気をつけよ』がめちゃくちゃすきなのだけど、同じ人にはぜひ読んでもらいたい。 田舎の因習✕ホラー✕ミステリがとてもいい塩梅。 主人公が好感度高く、読みやすい。

  • ぐちょぱ

    排他的で閉鎖感漂う村や因習に縛られる老人達に不満を抱いている主人公は、自分の憧れである都会からやってきた同い歳の子と出会うのだが、それを境に事件が起きていき、、、 今まで見えていたものが終盤で一気にひっくり返る展開が気持ち良かった。 外へ行くことを望んでいた主人公が最終的には内に留まる選択をするしかなく、友人になれるかもしれないと思っていた人物とは歪な関係性になってしまうのが好み。

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