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ISBN 10 : 4814002998
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2019年の世界全体の国際移民は2億2700万人、それに対して、中国の国内を移動する流動人口は2億4400万人に及ぶという。改革開放と一帯一路政策のもと、いまや世界中を足しても及ばないほどの人口流動が、中国では起こっている。しかも、戸籍による居住地の固定という、本来人口移動を抑止する制度はそのままに、である。いわば人々の「境界越しの」出逢いが、次なるどのような社会を生み出すのか?定量的には捉えにくい、巨大な国内人口移動の様相に、気鋭の文化人類学者が迫る。
目次 : 国内移動をいま論じる意味―中国と日本/ 第1部 移動が生んだコンタクト・ゾーンにおける社会関係とはいかなるものか(あんたがおれの百度だ―珠江デルタの「本地人」と「外地人」/ 都市を出る人、都市に来る人・戻る人―広東省の地方都市〓尾の事例から/ 出稼ぎ先は「小さな国連」―浙江省義烏市に暮らすムスリムたち)/ 第2部 移動は何を広め流行らせているか(移動の危険に対処する呪術―雲南ラフの男たちと出稼ぎ/ 移動が生み出すトランス・エスニックな子ども服―雲南省から貴州省へ流通するモン/ミャオ族衣装と民族間関係)/ 第3部 移動によってエスニシティと他者像はいかに再編されているか(出稼ぎに行くのは甲斐性のない人―モンゴル人の移動と生活基盤/ 「君たちは何をしている人なのか?」―広西三江県におけるマカイ人の定住と地域社会/ 移りゆく「辺境」イメージ―上海から雲南への「支辺」移民の語りを通して)/ 「境界越しの邂逅」の持つ可能性
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