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光ってみえるもの、あれは

川上弘美

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122047594
ISBN 10 : 4122047595
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2006
Japan

Product Description

ああ、やっぱり僕は早く大人になりたい・・・。友がいて、恋人がいて、ちょっぴり規格はずれの「家族が」いて。いつだって「ふつう」なのに、なんだか不自由。生きることへの小さな違和感を抱えた、江戸翠、十六歳の夏。みずみずしい青春の物語。

〈川上弘美〉1958年東京都生れ。1994年「神様」で第一回パスカル短篇文学新人賞を受賞。1996年「蛇を踏む」で芥川賞、1999年『神様』でドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞、2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、2007年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。その他の作品に『椰子・椰子』『おめでとう』『龍宮』『光ってみえるもの、あれは』『ニシノユキヒコの恋と冒険』『古道具 中野商店』『夜の公園』『ハヅキさんのこと』『どこから行っても遠い町』などがある。

Content Description

ああ、やっぱり僕は早く大人になりたい―友がいて、恋人がいて、ちょっぴり規格はずれの「家族が」いて。いつだって「ふつう」なのに、なんだか不自由。生きることへの小さな違和感を抱えた、江戸翠、十六歳の夏。みずみずしい青春の物語。

【著者紹介】
川上弘美 : 1958年東京生まれ。お茶の水女子大学理学部生物学科卒。94年「神様」でパスカル短篇文学新人賞を受賞しデビュー。96年「蛇を踏む」で第113回芥川賞受賞。99年短篇集『神様』で第9回紫式部文学賞とBunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年短篇集『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年長編『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    連作短篇のような構成をとった長編小説。かなり、奔放な生活を送る母と祖母のもとで育った主人公、翠(男)を語り手に物語が進行してゆく。物語の軸を背負うのは、翠と、同級生の花田、同じく同級生で恋愛関係にある水絵の3人。偏差値の高い都立高校1年生。彼らは一様に、何だかわからない逼塞感の中で生を営んでいる。そうした中でのささやかな「日常生活の冒険」が花田の女装であり、五島列島行だったのだろう。それにしても彼らが抱える悩みは、あまりにも明るい。同じ世代を描いた大江の「セブンティーン」から40年。何とも絶大な階梯だ。

  • りゅう☆

    祖母と母の語彙力高い会話の中で育ったからか、物事に対して色々な事を考えるけどちょっとクールな翠って『ぼくは勉強ができない』の秀美くんを彷彿。自由奔放な母、しっかり者の祖母、いつも彼女の平山水絵としたいと思い、シミシミから遠ざかろうと女装を決意した花田、遺伝子提供者の大鳥さん、ちゃんとした大人な感じの母の恋人佐藤さん、大鳥さんと意気投合した担任のキタガーくん。登場人物が魅力的。思春期高校生の翠が感じてる事、経験した事、決断した事、何気ない会話でも深みを感じる。私が高校生の時はこんなに色々考えてなかったな。

  • あんこ

    今までわりとたくさん川上作品を読んできたけど、これはとても人間くさくて青っぽい作品。国語教師のキタガーくんと祖母の匡子さんの言葉が好きでした。翠たちと同じ高校生の時に読んでいたらどんな感想を持ったのだろうと考えてみたり。自分も自分を包む世界も憎たらしく思えたり、ふつうって何よと思ったりしていた頃のはなし。この作品はやたらに性的なことばが直接目に付いてあまり得意ではなかったけど、最後まで読めたのは川上作品ということもあって。

  • ころこ

    青春小説のようでいて、作者の得意な異類でもある。その様には書かれていないが、読み取れる。翠の親友・花田がトランスジェンダー的な振舞いをしたということが効いている。作者はどこに視点を持っているかというと母・愛子だ。作者の年齢からすると、少年は感情移入する対象ではなく、その母の立場だろう。他方で翠からみると、愛子、その母・匡子、平山水絵は異類として見えている。水絵だけは平山水絵とフルネームで呼ばれる。親しいことと、とはいえ他者であることが混在している。少年にとってそのような存在が女性だ。そして近しい存在の花田

  • メタボン

    ☆☆☆☆ 翠から見た平山水絵が不思議で魅力的な少女。時たま何を考えているのかわからなかったり、突き放されたり、甘えられたり、素直なようでいて、ぎりぎりの駆け引きがあったり。そんな思春期最後の時期に感じる女の子への戸惑いのような感覚が上手く描かれていた。タイトルが暗示するところが深い。

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