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ここでは言葉が死を招く

嶋中潤

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065372883
ISBN 10 : 4065372887
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

日本という国が檻のようだーー。

不寛容、偏見、差別、利権。
命に係わるこの場所には持ち込ませない。

金子由衣の勤める医療刑務所分院では、外国人受刑者のための翻訳機の導入、通訳の確保が課題となっていた。現在由衣が担当する外国人受刑者は、肺動脈性肺高血圧症のインド人女性、卵巣癌のベトナム人女性、そして宗教上の理由で輸血を拒絶しているアメリカ人男性の三人。意思疎通に不安を感じながらコミュニケーションと治療を重ねていたが、治療を台無しにする事件がおきてしまったーー。

【著者紹介】
嶋中潤 : 1961年千葉県生まれ。東北大学理学部卒業、東京工業大学大学院修了。国際宇宙ステーション利用業務に従事。2013年、『代理処罰』で第17回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • いつでも母さん

    金子由衣シリーズ第3弾!私の小さな田舎町でさえ外国人研修者の名を借りた働き手が増えている。以前は中国の方だけだったが、今はベトナムやインドネシアの方々が多いようだ。この国の抱える人口減、高齢化の問題は働き手を外に求めるから事件も当事者が外国人という図式が出来上がる。なのにその対応は余りにもお粗末で後手後手だと感じるのだ。同じ日本人でも難しいのに言葉や文化、宗教、倫理観、価値観の違いは難しすぎる。本当にこの先この国はどうなっちゃうのだろう(汗)それにしても金子はのめり込みすぎでは?そしてプロポーズの返事は?

  • モルク

    函館にある医療刑務所の呼吸器科医師金子由衣シリーズ第3弾。今回は外国人受刑者の対応におわれる。言葉の違いでなかなか意志疎通ができず、そこに慣習の違いがあり、さらに宗教が絡む。最近は本当に外国人労働者を多く見かける。以前は中国人が多かったが、今はベトナム、インドネシアといった東南アジアの方が多い。日本の人手不足を補うため彼らの労働なしではまわらなくなっているのも事実。主人公の由衣、以前にも増してやたらと首を突っ込み暴走する。この主人公をあまり好きになれないことが最大の難点だった。

  • おしゃべりメガネ

    シリーズ第3弾で、相変わらず話はシリアスです。今回は外国人患者を相手に「由衣」が悪戦苦闘します。外国人に対する不当な扱いや偏見、差別などがこれでもかとばかりにリアルに綴られ、かなり衝撃を受けます。さらには宗教上の理由により、治療を限定する患者とのやりとりもあり、改めて宗教観の違いを思い知らされます。「由衣」を囲むスタッフに変わりはなく、ぶっきらぼうながらしっかりと面倒をみる「熊谷」部長は自分にとって憧れでもあります。今回も相変わらずちょっと暴走気味の「由衣」ですが、今後は果たしてどんなコトになるのやら。

  • itica

    シリーズ3。医療刑務所にて3人の外国人患者を担当する由衣。病状を知るにしても言葉の壁に四苦八苦し、習慣の違いや信仰など様々な問題があぶり出される。彼らが何故罪を犯すに至ったのか、その経緯を考えると、時々ニュースで目にする外国人の犯罪を「またか」と苦々しく思っていた自分の視野狭窄を恥じ入る気持ちが生まれる。仕事にのめり込むあまり暴走しがちな由衣だが、一般人だろうが罪人だろうが病気に真摯に向き合う姿勢は評価したい。

  • ゆみねこ

    医療刑務所シリーズ第3弾。今作で由衣が担当するのは外国人受刑者。ストーカー規制法で収監中のインド人女性、技能実習生だったベトナム人女性、宗教上のトラブルで逮捕されたアメリカ人男性。言語・宗教の違い、意思の疎通に悩みながら懸命に患者と向き合う由衣だが、その一途さで暴走気味。ベトナム人女性の受けた苦しみ、インド人女性に対する名誉殺人、輸血拒否、日本人同士でも互いを理解するのは難しいのに…。由衣はこれからどう成長してゆくのか?次、出たら読みたい。

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