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鳥がぼくらは祈り、

島口大樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065243077
ISBN 10 : 4065243076
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2021
Japan

Content Description

越えていけ、ぬるい絶望を。高2の夏、過去にとらわれた少年たちは、傷つき躊躇いながら未来へと手を伸ばす。清新な感覚で描く、22歳のデビュー作。第64回群像新人文学賞受賞作。

【著者紹介】
島口大樹 : 1998年埼玉県上尾市生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。現在、会社員。2021年、「鳥がぼくらは祈り、」で第64回群像新人文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • いっち

    一回目に読んだときは、良さがわからなかった。二回目に読んでも、わからない部分があったが、面白さを感じる部分もあった。わからないのはタイトル「鳥がぼくらは祈り、」で、@祈ったのは鳥かぼくらか。A何を祈ったのか。B「、」に続くのは何か。面白かったのは、「ぼくら」の一人の父親が自殺したことで、もう一人のぼくら(過去に父親が自殺)が、昔を思い出して苦しまないかと、さらにもう一人のぼくらが気に病んでいる場面。仲の良い4人の登場人物だからこそ描ける。似たような境遇に立たされたぼくらだからこそ、描ける内容だと気づいた。

  • Shoji

    主人公の青春時代の退廃的で暴力的な日々を、主人公自らが他人事のように語る内容です、たぶん。「たぶん」と言うのは、私の読解力の低さ所以です。物語は、暗くてじめじめしています。母親が風俗で働いてたり、父親が自殺したり、友達と危険な香りのする日々を過ごしたり。そんな物語がただ淡々と流れていきます。しかも、少々くどい言い回しで綴られています。でも私はこういう表現方法、不思議と好きだな。

  • uniemo

    独特な文体の小説は好きなのですが、本作はかなり読みこなすのに苦労はしました。子供が作文に使用したら「てにをは」が違うよねと指導したくなる感じ。けれど、わかりにくいところはあっても鬱としているけれど、全体的には前に向かっていくような主人公たちの気持ちが、たたみかけるように描かれていて、小説の世界観に入ることはできました。

  • ホースケ

    独特の文体、曖昧な人称によって、読みやすいとは言えないのに、何故か一連の出来事がリアリティを伴って迫ってくる為、読了後は一編の映画を見終わった気分になる。心に傷を抱えた4人の高校生の過去現在。その時間の描き方も行ったり来たりと、かなり自由なので時折置いてきぼりをくいそうにはなる。しかし後半、それぞれの父母との関係や、その過去と向き合う努力をしていく姿が健気で愛おしく、思わず落涙してしまった。最後の台詞、ぼくは何を言いたかったのか..。しばらく考えながら本を閉じたが、出た結論は著者の作品が好きだということだ

  • ヒマワリ

    読むのに集中力が必要だった。抽象的なこと(記憶についてとか)を、独特の文体と語彙で表現し尽くそうとする熱量みたいなものを感じた。主人公が一番存在感がないことと、斬新な視点の作り方はこの小説特有の空気感を作っている気もするけど、良し悪しは私にはまだよくわからない。傷ついたもの同士で寄り添い合う焚き火は必要、でもいつまでも焚き火の側にはいられない。高島のファミレスの場面が良かった。終わり方も私は好きだった。祭りの雨のシーンはもう一回読みたい。

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