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東アジアの「近世」

岸本美緒

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634341302
ISBN 10 : 4634341301
Format
Books
Publisher
Release Date
November/1998
Japan

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nagoyan

    優。著者は、中国の近世、日本の近世、朝鮮の近世を発展段階的に同一の性格を有するから、それぞれ近世にあたるとする考えを否定し、東アジアにおいて生じた大きな経済的社会的変動が生じた16世紀と、その結果、新しい秩序が17、18世紀を「近世」とする。これを銀という商品の流通。銃という武器。日・清の近世社会の相違(日本の停滞、清の人口爆発)の原因は、日・清の農村社会の流動性にあるとする。面白い。

  • まえぞう

    3冊目は、銀や生糸、火器といった商品の動きに着目して、東アジアの「近世」に迫ります。世界史リブレットのシリーズは短いものが多いので、内容は深入りしていませんが、砂糖の場合と同じで、こういう商品に着目した歴史へのアプローチは、ある意味でわかりやすく、取っつきが良いかもしれません。

  • ピオリーヌ

    16世紀〜17世紀ごろの東アジアについて、豊臣秀吉やヌルハチ等の英雄ではなく、銀、生糸、人参、火器、煙草、甘藷等の物品から見ていく内容。キャッチーなテーマでありながらも考察は鋭い。1600年頃世界を席巻したアメリカ銀だが、同時期に石見銀山をはじめとする日本銀も世界の銀流通量の二・三割を占めており、それには朝鮮から伝わった灰吹法といわれる銀の精錬法が大きな役割を果たした。(同時期ペルーではアムルガム法が発達)他、火器や煙草等に関しても、ポルトガル等の西欧勢力も交えた東アジアの交流がダイナミックに描かれる。

  • いとう・しんご

    「東アジアの兵器革命」きっかけ。「銀」「生糸と人参」「火器」「煙草と甘薯」の四つのモノを通じて明清期の東アジアの歴史を教えてくれる本。80ページくらいで手軽に読めるし、日常茶飯史が好きなボクにちょうど良い感じの本でした。

  • あつもり

    16世紀〜18世紀の東アジアを銀、生糸・人参、火器、アメリカからの新作物を通して概観。後金(後の清)と明が争っていた時期は、双方が最先端の武器である火器の導入・製造に力を注いだが、清朝が成立し、強力なライバルがいなくなると技術革新は進まなくなり、むしろ騎馬・弓矢の習練が重視された。同時期の日本も同様に、戦国期は最新の火器が積極的に導入されたが、江戸時代になると支配階級のエートスとしての「刀」が重視された。そして19世紀に欧米と直面する清・日本は欧米の軍事力に驚くことになる。

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