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ドキュメントパナソニック人事抗争史 講談社+α文庫

岩瀬達哉

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062816694
ISBN 10 : 4062816695
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人事がおかしくなるとき、会社もおかしくなる。巨艦・パナソニックの凋落の原因も、実は人事抗争にあった。会社の命運を握るトップ人事は、なぜねじ曲げられたのか。誰がどう間違えたのか。元役員たちの実名証言によって、名門・松下電器の裏面史がいま明らかになる!上司の出世争いに辟易するサラリーマンの共感を得たベストセラーが、早くも文庫化!

目次 : 第1章 カリスマ経営者の遺言/ 第2章 会長と社長の対立/ 第3章 かくて人事はねじ曲げられた/ 第4章 潰されたビジネスプラン/ 第5章 そして忠臣はいなくなった/ 第6章 人事はこんなに難しい

【著者紹介】
岩瀬達哉 : 1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)で講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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松下電器、今のパナソニックが低迷を続けた...

投稿日:2021/06/12 (土)

松下電器、今のパナソニックが低迷を続けた原因を30年をトップ人事から迫る一冊。本書のメインは創業者で経営の神様といわれた松下幸之助氏の娘婿世治氏が会社に与えた影響である。2代目の松下電器社長に就任後目立った功績もなく、3代目以降の社長人事にも都度都度介入し、引き上げられる人間も営業出身が続く。そもそも世治氏にトップの適性がないと幸之助氏は知りつつも、妻や娘への手前上自分では鈴をつけずに3代目の社長に遺言としてその役割を残すのが大きな原因でもある。その後も会社の絶頂期に購入したMCAを巡るお粗末な顛末にも唖然とするし、プラズマテレビと液晶テレビの競争時にプラズマテレビに振り切り敗北、さらにその前にはブラウン管テレビに大幅投資して大失敗と、世界一ともいわれた家電メーカーの衰退とそれを反転できなかったトップ人事が連動して見えてしまう。本書は最後に8代目現社長の津賀氏の体制になったところで終了するが、ようやく通常の会社に戻ったともいえるし、逆に20年以上も混迷をしても会社が継続しているという面では巨大家電メーカーの体力は恐ろしいともいえる。読み応えたっぷりで歴代社長の思惑が良質な企業小説くらい面白いのも本書のいい点である。

DJもちお さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • hatayan

    パナソニックの不振の原因をトップ人事の迷走に求めた作品。 創業者の松下幸之助は娘婿の正治が経営者の器ではないと早くから見切るも、妻と娘に遠慮して自ら引導を渡せなかったことが災いし、創業家の顔色を機敏に伺う「プロのサラリーマン」が歴代の社長に。経営の発想は内向きとなり、米国のメディア企業の買収、プラズマテレビの販売で潮目を見誤ってしまいます。人事が実力ではなく創業家の好き嫌いで決まり、理不尽を前に有望なアイデアは摘まれ閉塞した空気が蔓延する。大企業であっても例外でなかったことをどう考えるべきなのでしょうか。

  • Porco

    森下洋一社長がとりわけ問題だったように感じました。

  • プレイン

    パナソニックの社長人事に焦点を当て会社の没落を描いたノンフィクション。松下幸之助の後にここまで人望のない社長がトップを努めていたのなら業績低迷もさもありなん…会社員なら必読でしょう。けど、社長だけで業績が決まるわけではないからその辺は差し引いたほうがいいかも…それにしても松下にとってUSJやハリウッドを失ったことは悔いても悔やみ切れないだろうなあ…

  • nishiyan

    松下幸之助没後に迷走した松下電器産業の歴史を人事を切り口に紐解いたルポルタージュ。松下幸之助が現役の頃からどこか物足りなく存在感の薄かった女婿・正治。彼を排除することを遺言として遺すも、歴代の社長たちは引導を渡すことができず、忖度と迷走をしていく様は見ていて驚いた。これは松下幸之助が松下電器産業を経営する上で宗教的なやり方を取り入れたからである。トップは絶対であり、その命令の元に社員が動くという人治主義的な会社であったことがそもそもの間違いであったのだろう。情実も過ぎると会社を滅ぼす好例といえる。

  • ハッピー

    うちの一番の得意先パナソニックの創業者松下幸之助以降のトップ人事について書かれた1冊.うちみたいな中小企業は上の好き嫌いで人事が決まるのを実感しているが,パナソニックみたいな大企業でもトップになるには実力だけでなく派閥や上との関係といったことが左右するんだなと思いました.パナソニックの歴史を知ることができて,興味深く読めました.

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